6DJ8-1626ヘッドフォンアンプ(5) ― 2011/05/12 11:30
引き続き、6DJ8-1626シングル真空管アンプの設計です。
今回は、回路のゲイン配分と最大出力を確認します。
これを実施しておかないとNFBを掛けたら出力段バイアスをフルスイングできなくなった!という事が起こりがちです。
カットオフ側のバイアスは、19V+20.6V=39.6Vまで振り込むので、
およそバイアスを-40Vまでスイングさせたとすると。。。
ゼロバイアス側のプレート電圧変化量ΔEpは、
150V-79V = 71V です。
それに対して、カットオフ側のプレート電圧変化量ΔEpは、
211V-150V = 61V
また、最大出力は、
211V-79V=132V
132V÷2√2=46.7V
46.7^2÷7000Ω=0.31W
最初に仮定した初段入力電圧の、±2Vは、ピーク値ですから、
2V÷√2=1.41Vrms(実効値)
0.404倍のNFBは、おおよそ-7.9dBですので、
入力1.41Vrms、NFB-7.9dBで、
フルパワー0.31Wというアンプになるでしょうか?
これまでの検討の結果から、回路図を作成しました。
P-G帰還抵抗値は、とりあえずの便宜上で 680KΩ としました。
実際は、カソード帰還との兼ね合いで、NFBが-7.9dBになるように、P-G帰還抵抗値を、カットアンドトライで決定します。
カソード帰還は、ON-OFFスイッチで切り替えできるようにしています。
(次回につづく)
今回は、回路のゲイン配分と最大出力を確認します。
これを実施しておかないとNFBを掛けたら出力段バイアスをフルスイングできなくなった!という事が起こりがちです。
私自身、何度も経験しました。。。(汗
いちおう、初段の動作条件は、
バイアス-0.5Vまで使用してカットオフまでのマージン(余裕)を確保した方の動作に決定しました。
プレート電圧83V、プレート電流2.5mA、バイアス-2.5V、
カソード抵抗1KΩ、負荷抵抗27KΩ、デカップリング抵抗8.2KΩ
ですので、とりあえず、グラフが読みやすいように、
初段を±2Vスイングさせると、基準のバイアス-2.5Vを中心にして、
ロードライン上の、バイアス-0.5から-4.5Vまでスイングします。
その時の、電圧の変化量は、
ゼロバイアス側 → 83V-32V=51V
カットオフ側 → 130V-83V=47V
特性曲線の右下のバイアスの間隔が詰まっているので、カットオフ側【47V側】は、どん詰まりになって、このように歪む訳です。(←二次歪みの発生)
シングル二段増幅は、初段と出力段の位相が逆になるので、
このどん詰まりの【47V側】は、出力段のゼロバイアス側をスイングする事になります。(←コレ重要)
出力段のバイアスは、-19Vですので、
19Vを47Vで、割ると、19÷47V=0.404
まあなんと言いますか、アタマの中で仮に、NFBが掛かって初段のゲインが、0.404倍になった。とでも考えて下さい。
初段のゲインは変化しないのですけど、便宜上そう考えて下さい。。。(汗
それで、初段のゼロバイアス側【51V側】は、
51V×0.404=20.6V
となり、
NFBがかかって、初段のゲインが、0.404倍されたと想像すると。。。
出力段のゼロバイアス側は、47V×0.404 = 19V
出力段のカットオフ側は、 51V×0.404 = 20.6V
となって、初段をワザと歪ませると、出力段のバイアスを、カットオフ側に-20.6V。
つまり、1.6V分を余計に、オーバー・スイングしてくれる訳です。
バイアス-0.5Vまで使用してカットオフまでのマージン(余裕)を確保した方の動作に決定しました。
プレート電圧83V、プレート電流2.5mA、バイアス-2.5V、
カソード抵抗1KΩ、負荷抵抗27KΩ、デカップリング抵抗8.2KΩ
ですので、とりあえず、グラフが読みやすいように、
初段を±2Vスイングさせると、基準のバイアス-2.5Vを中心にして、
ロードライン上の、バイアス-0.5から-4.5Vまでスイングします。
その時の、電圧の変化量は、
ゼロバイアス側 → 83V-32V=51V
カットオフ側 → 130V-83V=47V
特性曲線の右下のバイアスの間隔が詰まっているので、カットオフ側【47V側】は、どん詰まりになって、このように歪む訳です。(←二次歪みの発生)
シングル二段増幅は、初段と出力段の位相が逆になるので、
このどん詰まりの【47V側】は、出力段のゼロバイアス側をスイングする事になります。(←コレ重要)
出力段のバイアスは、-19Vですので、
19Vを47Vで、割ると、19÷47V=0.404
まあなんと言いますか、アタマの中で仮に、NFBが掛かって初段のゲインが、0.404倍になった。とでも考えて下さい。
初段のゲインは変化しないのですけど、便宜上そう考えて下さい。。。(汗
それで、初段のゼロバイアス側【51V側】は、
51V×0.404=20.6V
となり、
NFBがかかって、初段のゲインが、0.404倍されたと想像すると。。。
出力段のゼロバイアス側は、47V×0.404 = 19V
出力段のカットオフ側は、 51V×0.404 = 20.6V
となって、初段をワザと歪ませると、出力段のバイアスを、カットオフ側に-20.6V。
つまり、1.6V分を余計に、オーバー・スイングしてくれる訳です。
およそバイアスを-40Vまでスイングさせたとすると。。。
ゼロバイアス側のプレート電圧変化量ΔEpは、
150V-79V = 71V です。
それに対して、カットオフ側のプレート電圧変化量ΔEpは、
211V-150V = 61V
また、最大出力は、
211V-79V=132V
132V÷2√2=46.7V
46.7^2÷7000Ω=0.31W
計算上の出力は、0.31W です。
最初に仮定した初段入力電圧の、±2Vは、ピーク値ですから、
2V÷√2=1.41Vrms(実効値)
0.404倍のNFBは、おおよそ-7.9dBですので、
入力1.41Vrms、NFB-7.9dBで、
フルパワー0.31Wというアンプになるでしょうか?
これまでの検討の結果から、回路図を作成しました。
P-G帰還抵抗値は、とりあえずの便宜上で 680KΩ としました。
実際は、カソード帰還との兼ね合いで、NFBが-7.9dBになるように、P-G帰還抵抗値を、カットアンドトライで決定します。
カソード帰還は、ON-OFFスイッチで切り替えできるようにしています。
また、カップリングは、ジャンセン・オイルコン 300V0.056μF を使用する事にして、グリッド抵抗も CMF-55 680KΩ としました。
次回は、ハンダ付けの過程を、簡単にご紹介する予定です。
(次回につづく)
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