5755-6CH6シングルアンプ 初段改造中 ― 2011/10/02 17:36
この週末、5755-6CH6シングルアンプの初段を 6BQ7 に変更する作業をしています。
初段負荷抵抗、パスコン、カソード抵抗などを、ハンダ吸い取り線を使用して取り外していきます。
次に、改造するパーツですけど。。。
初段負荷抵抗は、東京光音の 27KΩ1W
パスコンは、エルナーピュアキャップ
初段カソード抵抗と発信止め抵抗は、タクマンREY
デカップリング抵抗は、通常のタクマン酸金です。
あと、シャーシとボリュームツマミの隙間を埋めるワッシャ数枚。。。
上記のパーツを使用して、初段を 6BQ7 に改造します。
。。。。。
さて、実を言いますと6BQ7-6CH6シングルの製作例を記事するかどうか、ずいぶんと悩みました。。。(汗
手頃な真空管アンプの製作例をアップすると真空管が乱獲されて、ベテラン真空管アンプ・ビルダーの方々からひんしゅく買いそうな気がして、どうしたものかな?と、実は困っていました。
けど、初心者の立場に立ってみれば、手頃な製作例がないと真空管アンプを製作するきっかけがなくて、それはそれで困るよなと実感していました。
私のブログの真空管アンプ作例が、出力0.3~0.6Wと小出力なのは、ベテラン真空管アンプ・ビルダーの方々のひんしゅく買わないように配慮しつつ、なおかつ、若い方々が興味を持ちそうなヘッドフォン・アンプを中心とした記事を書くという方針にしているからです。
出力1~2Wくらいの製作例を出すと、真空管が乱獲されて、ベテラン真空管アンプ・ビルダーの方々からひんしゅく買いそうで怖いです。。。(汗
この問題はかなり深刻で、なんせネット上で真空管アンプをググってみても、ヒットするのは昔の製作例ばかりで、ここ数年の製作例って、ぜんぜんヒットしないんですよね。
近年、真空管アンプ製作者は乱獲を警戒して作例(回路図)をネット上にアップしなくなってしまった(?)ので、ネット上では、長島氏とぺるけ氏の作例だけの状態になってしまって、もの作りとしてはとても不自然な状況になっているような気がします。
私のごく個人的な印象なんですけど。。。
ここ数年の真空管アンプ製作を趣味にしている人々の間では、出力1~2Wくらいの真空管アンプが欲しい人は、『情熱の真空管アンプ』等の書籍で勉強して自分で設計して作りましょう!という暗黙の了解(?)があって、真空管の乱獲を招くような1~2Wくらいの真空管アンプの回路図はネット上にアップしないような風潮(?)があるような気がします。
いやホント、ごく個人的な印象で私が勝手にそう感じてるだけです。。。(汗
とはいえ、長島氏とぺるけ氏の作例は、かな~り高度で初心者にはちょっとムズカシイ(?)ですから、簡単なアンプの作例がネット上になくて、この辺りが、『 真空管アンプの若者離れ 』の遠因なのでは?と個人的に推察してます。。。(汗
うーん。
つまり、初心者の為に、美味しい球の簡単な作例(回路図)の記事を書きたいのはやまやまなのですけど、真空管の乱獲を招くような状況を作りたくないというジレンマに落ち込んで、さんざん悩んでいる訳です。
結局、結論としては、やっぱりアンプ出力を0.3~0.6Wくらいに、わざと落とした製作記事にするしかありません。
ユーザーにしてみれば、出力1W前後くらいのアンプが欲しいと思うのが当たり前!なのですが、前出のとおり、製作記事を発表できないので、そこのところの苦しい事情をお察しください。。。(汗
まあそんな訳で、今後6BQ7-6CH6シングルの設計方法をアップする予定ですけど、出力は0.6Wくらいです。
たいへん申し訳ありません。。。。(汗
ただ、アンプの出力を落とすとプレート電流が少なくなりますので、電源トランスが小さくなって製作コストが安くなります。
それに、私個人は出力0.6Wくらいのアンプの方が省エネで良い。と思っているのですが。。。(汗
6BQ7-6CH6シングルに使用する電源トランスは、ラジオ少年T-2Vですから、単価2200円です。
http://www.radioboy.org/trance/index.htm
※注 上記写真は、旧タイプです。
現在のT-2Vは、250Vタップが廃止になっています。
アンプ全体のコストを、ざっくりと計算してみたところ、製作費はおおよそ1万五千円くらいのようです。
次回から、6BQ7-6CH6シングルの設計の記事をアップする予定です。ご期待下さい。
(次回につづく)
6BQ7-6CH6シングル真空管アンプ (1) ― 2011/10/02 22:16
初心者のために、真空管アンプ設計のロードラインの引き方を解説していこうと思います。
とはいえ、さすがにブログで最初から説明するのは無理です。。。(汗
いちおう、真空管アンプキットやラ技/MJ等の回路を製作した事があるけど、ロードラインを引いてオリジナルのアンプを製作するまでにはいかない。
というレベルを想定しています。
真空管特性図や三定数(gm、μ、rp)等が判らない人は、
まだ未発売なので内容を確認していないですけど、ぺるけ氏のミニワッターを書籍化したもので、シングルアンプの製作方法について詳しく解説してあると思います。
私も、アマゾンで予約していて、手元に届いたらシングルアンプについての勉強を、またしようと考えています。。。(汗
ちなみに、真空管アンプの設計方法については、ネット上でも公開されていますけど、
http://www.op316.com/tubes/tips/tips0.htm
書籍を購入すれば印税が著者に入るので、著者に敬意を表して書籍を購入した方が良いのでは?とか個人的には思います。
ネット上のマニュアルを読んで、内容に納得したら書籍を購入する。
みたいな感じでしょうか???
そのあたりの判断は各自の自由です。。。(汗
さて、早速、本題に入りますが。。。
そこで、6BQ7を初段にした6CH6(CV4055)シングルアンプを設計していきます。
製作費を安価にする為に、電源トランスは、ラジオ少年T-2V、
出力トランスは、春日無線OUT41-357 として、
それに合わせてロードラインを検討します。
T-2V電源トランス 出力電圧220V 許容電流70mA 70mA×0.64=44.8mAですので、
ブリッジ整流の場合の電源トランス許容電流は、約45mAです。
一方、OUT41-357出力トランスの許容電流は、20mAです。
そうすると、
プレート電圧220V、プレート電流16mA、バイアス-6V、
あたりが良さそうだという事になります。
上記動作点での、6CH6の三結時内部抵抗は3.5KΩくらいですので、その2倍は7KΩなので、7KΩのロードラインを引いてみます。
上記のロードラインと、ゼロバイアス線との交点のプレート電流は、
およそ32.5mAくらいなので、その1/2は、16.25mAですので、
どうやら電力効率最大の動作点と、それほど差異はないようです。
引いてみたロードラインは、ハズレではなさそう。。。(ホッ)
従って、動作基準点は、
プレート電圧220V、プレート電流16mA、バイアス-6V、
負荷7KΩ、カソード抵抗390Ω
とします。
出力段の動作点が決定したら、後は【B電圧】を求めます。
プレート電圧220Vにバイアス電圧6Vを加えた、
対アース電圧のプレート電圧226Vに、
出力トランス直流抵抗(DCR)電圧降下分を、さらに加えたものが、
【B電圧】です。
春日製OUT41-357の出力トランス一次側/直流抵抗(DCR)は、
330Ωですので、電圧降下は、
(プレート電流)0.016A×(DCR)330Ω = 5.28V
226V+5.28V= 231.28V およそ231Vです。
これが、いわゆる【B電圧】で、これを求めないと設計できないという、
回路のキモです。
次回は、初段のロードラインを設計しようと思います。
(次回につづく)
とはいえ、さすがにブログで最初から説明するのは無理です。。。(汗
いちおう、真空管アンプキットやラ技/MJ等の回路を製作した事があるけど、ロードラインを引いてオリジナルのアンプを製作するまでにはいかない。
というレベルを想定しています。
真空管特性図や三定数(gm、μ、rp)等が判らない人は、
今週末に発売予定の、真空管アンプの素 等の書籍で、まずは自習みてはいかがでしょうか?
木村哲 著 真空管アンプの素 [大型本]
http://www.amazon.co.jp/dp/4774148539木村哲 著 真空管アンプの素 [大型本]
まだ未発売なので内容を確認していないですけど、ぺるけ氏のミニワッターを書籍化したもので、シングルアンプの製作方法について詳しく解説してあると思います。
私も、アマゾンで予約していて、手元に届いたらシングルアンプについての勉強を、またしようと考えています。。。(汗
ちなみに、真空管アンプの設計方法については、ネット上でも公開されていますけど、
http://www.op316.com/tubes/tips/tips0.htm
書籍を購入すれば印税が著者に入るので、著者に敬意を表して書籍を購入した方が良いのでは?とか個人的には思います。
ネット上のマニュアルを読んで、内容に納得したら書籍を購入する。
みたいな感じでしょうか???
そのあたりの判断は各自の自由です。。。(汗
さて、早速、本題に入りますが。。。
出力は0.6Wくらいで、主にヘッドフォン使用を想定して高能率のユニットならスピーカーにも出力できる!みたいな安価なミニアンプを設計しようと思います。
真空管アンプの製作費は、トランス類で決まってしまうので、まず最初に使用するトランスを決めてしまいます。
製作費を安価にする為に、電源トランスは、ラジオ少年T-2V、
出力トランスは、春日無線OUT41-357 として、
それに合わせてロードラインを検討します。
【出力段】の設計
T-2V電源トランス 出力電圧220V 許容電流70mA 70mA×0.64=44.8mAですので、
ブリッジ整流の場合の電源トランス許容電流は、約45mAです。
一方、OUT41-357出力トランスの許容電流は、20mAです。
(↑ PDFファイル 26ページのアプリケーションノートですので重いです。)
バイアス-12Vからバイアス線の間隔が狭くなっているので、動作点は-5V~-6Vあたりにした方が良いかな?と推察しました。
以上の事から、電源トランスの出力電圧220Vですから、だいたい220V周辺のプレート電圧で、-5V~-6Vあたりのバイアス線が通る所を探します。
バイアス-12Vからバイアス線の間隔が狭くなっているので、動作点は-5V~-6Vあたりにした方が良いかな?と推察しました。
以上の事から、電源トランスの出力電圧220Vですから、だいたい220V周辺のプレート電圧で、-5V~-6Vあたりのバイアス線が通る所を探します。
そうすると、
プレート電圧220V、プレート電流16mA、バイアス-6V、
あたりが良さそうだという事になります。
上記動作点での、6CH6の三結時内部抵抗は3.5KΩくらいですので、その2倍は7KΩなので、7KΩのロードラインを引いてみます。
上記のロードラインと、ゼロバイアス線との交点のプレート電流は、
およそ32.5mAくらいなので、その1/2は、16.25mAですので、
どうやら電力効率最大の動作点と、それほど差異はないようです。
引いてみたロードラインは、ハズレではなさそう。。。(ホッ)
従って、動作基準点は、
プレート電圧220V、プレート電流16mA、バイアス-6V、
負荷7KΩ、カソード抵抗390Ω
とします。
出力段の動作点が決定したら、後は【B電圧】を求めます。
プレート電圧220Vにバイアス電圧6Vを加えた、
対アース電圧のプレート電圧226Vに、
出力トランス直流抵抗(DCR)電圧降下分を、さらに加えたものが、
【B電圧】です。
春日製OUT41-357の出力トランス一次側/直流抵抗(DCR)は、
330Ωですので、電圧降下は、
(プレート電流)0.016A×(DCR)330Ω = 5.28V
226V+5.28V= 231.28V およそ231Vです。
これが、いわゆる【B電圧】で、これを求めないと設計できないという、
回路のキモです。
次回は、初段のロードラインを設計しようと思います。
(次回につづく)
6BQ7-6CH6シングル真空管アンプ (2) ― 2011/10/03 20:22
今回は、初段 6BQ7 のロードラインの設計です。
【初段】の設計
初段設計の際は、以下の制約があります。
a.デカップリング時定数は、段間の時定数よりも、充分大きいのが
望ましい。ただし、三段増幅と違って、シングル二段増幅は、
初段と出力段の位相が逆で、電源発振しないのでデカップリング
にあまり神経質になることはないと思います。
NFB量が-6dB以下でしたら、デカップリング抵抗は、
3K~十数KΩくらいで常識的な数値なら問題ないのでは?。。。(汗
b.負荷抵抗は、真空管の内部抵抗よりも大きくなければならない。
バイアスが深くなると内部抵抗は増加するので、
通常、負荷抵抗は、動作点内部抵抗の2倍以上取るようですけど、
rp=80KΩの12AX7の負荷が100KΩなどはよくある事なので、
特に2倍以上と決まっている訳ではないようです。。。(汗
c.バイアス-1V以下は、初速度電流領域なので使用しない。
負荷抵抗は、これまでと同様に27KΩを想定しています。
動作点での6BQ7の内部抵抗は12KΩ位ですので、負荷は2倍以上ある事になります。
実を言いますと、アンプを製作する度に負荷抵抗を都度買うのは面倒なので、
カスコード管/コンピューター球で、内部抵抗10KΩ位 → 負荷27KΩ
12AX7/5755/6SL7GT等 内部抵抗の大きい球 →負荷100KΩ
という具合に、とりあえず自分で決めています。
しかも、初段の負荷にはカーボン・フィルム抵抗を使用しているので、
なるべく安価な1W抵抗を購入しています。
27KΩ1W、100KΩ1W あたりを10本単位でまとめ買いしています。
ですから、私の設計では初段の負荷抵抗は上記の値が多いです。。。(汗
そんな訳ですので、27KΩ1Wで、ワッテージのディレーティングを6倍確保すると考えると、流せる電流は2~2.5mA位です。
おまけに、カソード抵抗を1KΩにすると、テスターで測ったバイアス電圧値が、そのままプレート電流値になるので、とても判りやすいので、
プレート電流 2~2.5mA、バイアス電圧 -2~2.5V
という設計が多いです。
今回の、初段 6BQ7 のロードラインも、実はそのパターンです。
初段設計の際は、以下の制約があります。
a.デカップリング時定数は、段間の時定数よりも、充分大きいのが
望ましい。ただし、三段増幅と違って、シングル二段増幅は、
初段と出力段の位相が逆で、電源発振しないのでデカップリング
にあまり神経質になることはないと思います。
NFB量が-6dB以下でしたら、デカップリング抵抗は、
3K~十数KΩくらいで常識的な数値なら問題ないのでは?。。。(汗
b.負荷抵抗は、真空管の内部抵抗よりも大きくなければならない。
バイアスが深くなると内部抵抗は増加するので、
通常、負荷抵抗は、動作点内部抵抗の2倍以上取るようですけど、
rp=80KΩの12AX7の負荷が100KΩなどはよくある事なので、
特に2倍以上と決まっている訳ではないようです。。。(汗
c.バイアス-1V以下は、初速度電流領域なので使用しない。
負荷抵抗は、これまでと同様に27KΩを想定しています。
動作点での6BQ7の内部抵抗は12KΩ位ですので、負荷は2倍以上ある事になります。
実を言いますと、アンプを製作する度に負荷抵抗を都度買うのは面倒なので、
カスコード管/コンピューター球で、内部抵抗10KΩ位 → 負荷27KΩ
12AX7/5755/6SL7GT等 内部抵抗の大きい球 →負荷100KΩ
という具合に、とりあえず自分で決めています。
しかも、初段の負荷にはカーボン・フィルム抵抗を使用しているので、
なるべく安価な1W抵抗を購入しています。
27KΩ1W、100KΩ1W あたりを10本単位でまとめ買いしています。
ですから、私の設計では初段の負荷抵抗は上記の値が多いです。。。(汗
そんな訳ですので、27KΩ1Wで、ワッテージのディレーティングを6倍確保すると考えると、流せる電流は2~2.5mA位です。
おまけに、カソード抵抗を1KΩにすると、テスターで測ったバイアス電圧値が、そのままプレート電流値になるので、とても判りやすいので、
プレート電流 2~2.5mA、バイアス電圧 -2~2.5V
という設計が多いです。
今回の、初段 6BQ7 のロードラインも、実はそのパターンです。
GE 6BQ7
http://www.mif.pg.gda.pl/homepages/frank/sheets/093/6/6BQ7A.pdf
6BQ7プレート特性図 を使用して、
プレート電流 2mA
バイアス電圧 -2V
をプロットすると、プレート電圧は、だいたい96Vくらいでした。
その動作点から、27KΩの負荷線(ロードライン)を引いてみます
ロードラインの引き方が判らないという方もいらっしゃるので詳しく書きます。
http://www.mif.pg.gda.pl/homepages/frank/sheets/093/6/6BQ7A.pdf
6BQ7プレート特性図 を使用して、
プレート電流 2mA
バイアス電圧 -2V
をプロットすると、プレート電圧は、だいたい96Vくらいでした。
その動作点から、27KΩの負荷線(ロードライン)を引いてみます
ロードラインの引き方が判らないという方もいらっしゃるので詳しく書きます。
動作点のプレート電流値2mA(D点)に、負荷27KΩを掛けます。
2mA×27KΩ = 54V
この54Vは、負荷27KΩ抵抗の電圧降下分です。
プレート電圧96V(B点)に、負荷抵抗の電圧降下分54Vを足します。
83V+54V = 150V
この150Vが、ロードラインの起点(C点)です。
つまり、プレート電流ゼロの、グラフの横軸の値になります。
また、このロードライン起点の150Vを、27KΩで割ると、
150V÷27KΩ = 5.6mA
この、5.6mAは、プレート電圧ゼロ、グラフの縦軸の値(E点)です。
つまり、ロードラインは、(電圧、電流)とすると、
(0V、5.6mA)/(96V、2mA)/(150V、0mA)
の3点を通る事になります。
ロードラインの起点150Vに、バイアス2Vを足した、152Vは、
初段の供給電圧(Ebb)、つまりデカップリング後の電圧値となります。
デカップリング後(つまり、負荷抵抗の入り口側)の電圧値ですので、
B電圧231V-152V = 79V (←デカップリング電圧降下)
この、79Vを、プレート電流2mAで割れば、
デカップリング抵抗の値になります。
79V÷2mA = 39.5KΩ
デカップリング抵抗は、39KΩとしました。
これまでの、結果をまとめますと、
プレート電圧96V、プレート電流2mA、バイアス-2V、
カソード抵抗1KΩ、負荷抵抗27KΩ、デカップリング抵抗39KΩ
となります。
デカップリング抵抗の値も充分な様ですので、この動作点に決定しました。
150V÷27KΩ = 5.6mA
この、5.6mAは、プレート電圧ゼロ、グラフの縦軸の値(E点)です。
つまり、ロードラインは、(電圧、電流)とすると、
(0V、5.6mA)/(96V、2mA)/(150V、0mA)
の3点を通る事になります。
ロードラインの起点150Vに、バイアス2Vを足した、152Vは、
初段の供給電圧(Ebb)、つまりデカップリング後の電圧値となります。
デカップリング後(つまり、負荷抵抗の入り口側)の電圧値ですので、
B電圧231V-152V = 79V (←デカップリング電圧降下)
この、79Vを、プレート電流2mAで割れば、
デカップリング抵抗の値になります。
79V÷2mA = 39.5KΩ
デカップリング抵抗は、39KΩとしました。
これまでの、結果をまとめますと、
プレート電圧96V、プレート電流2mA、バイアス-2V、
カソード抵抗1KΩ、負荷抵抗27KΩ、デカップリング抵抗39KΩ
となります。
デカップリング抵抗の値も充分な様ですので、この動作点に決定しました。
【電源平滑部】の設計
まず、電源トランスの出力電圧を予想します。
出力電圧については、書籍『情熱の真空管』 P.111に書いてあります。
今回の回路ですと1.24倍と仮定して、
220V×1.24 = 273V
出力電圧は273Vとしました。
また、これまでの設計から、
出力段 16mA×2 = 32mA
初段 2mA×2 = 4mA
270KΩのブリーダーとすれば、0.86mA → 0.9mA
ですから、回路に流れる総電流は、合計 36.9mAです。
出力電圧273Vから、【B電圧】231Vを引いて、
回路の総電流36.9mAで割れば、電源平滑部の抵抗値が求まります。
(273V-231V)/0.0369A = 1138Ω
1138Ω÷4 = 284Ω
よって、電源部の抵抗は、300Ωを2個、270Ωを2個、使用します。
(300Ω×2)+(270Ω×2)=1140Ω
次回は、ゲイン配分の確認と、最大出力の計算をご紹介する予定です。
(次回につづく)
【おまけ】
初段を 5670 に変更しても、プレート電圧が数ボルト異なるだけですので、まったく同一の回路定数でいけそうです。
プレート電圧99~100V、プレート電流2mA、バイアス-2V、
カソード抵抗1KΩ、負荷抵抗27KΩ、デカップリング抵抗39KΩ
GE 5670
http://www.mif.pg.gda.pl/homepages/frank/sheets/093/5/5670.pdf
WE396A/2C51
http://www.westernelectric.com/spec_sheets/396A.pdf
WE396A/2C51
http://www.westernelectric.com/spec_sheets/396A.pdf
5670/2C51/WE396A/6N3P等の球を沢山お持ちの方は、初段を5670にして検討してもよいと思います。
ただし6BQ7系と5670系は、ピンアサインが全く異なりますので、差し替えはできません。
(ソケット変換アダプターを自作すれば可能???)
6BQ7-6CH6シングル真空管アンプ (3) ― 2011/10/07 19:49
引き続き、6BQ7-6CH6シングル真空管アンプの設計です。
今回は、回路のゲイン配分と最大出力を確認します。
これを実施しておかないとNFBを掛けたら出力段バイアスをフルスイングできなくなった!という事が起こりがちです。
初段の動作条件は、
プレート電圧96V、プレート電流2mA、バイアス-2V、
カソード抵抗1KΩ、負荷抵抗27KΩ、デカップリング抵抗39KΩ
でした。
また、6CH6の自己バイアス時グリッド抵抗最大値は220KΩですので、出力段グリッド・リーク抵抗を220KΩとした場合の初段負荷27KΩとの合成交流負荷は24KΩとなります。
さて、とりあえずグラフが読みやすいように初段を±1Vスイングさせると、基準バイアス-2Vを中心にして、交流負荷24KΩのロードライン上の、バイアス-1から-3Vまでスイングします。
その時の、電圧の変化量は、
ゼロバイアス側 → 96V-70V=26V
カットオフ側 → 117V-96V=21V
特性曲線の右下のバイアスの間隔が詰まっているので、カットオフ側【21V側】は、どん詰まりになって、このように歪む訳です。(←二次歪みの発生)
シングル二段増幅は、初段と出力段の位相が逆になるので、
このどん詰まりの【21V側】は、出力段のゼロバイアス側をスイングする事になります。(←コレ重要)
出力段のバイアスは、-6Vですので、
6Vを21Vで、割ると、6÷21V=0.286
まあなんと言いますか、アタマの中で仮に、NFBが掛かって初段のゲインが、0.286倍になった。とでも考えて下さい。
初段のゲインは変化しないのですけど、便宜上そう考えて下さい。。。(汗
それで、初段のゼロバイアス側【26V側】は、
26V×0.286=7.44V
となり、
NFBがかかって、初段のゲインが、0.286倍されたと想像すると。。。
出力段のゼロバイアス側は、21V×0.286 = 6V
出力段のカットオフ側は、 26V×0.286 = 7.44V
となって、初段をワザと歪ませると、出力段のバイアスを、カットオフ側に-7.44V。
つまり、1.44V分を余計に、オーバー・スイングしてくれる訳です。
カットオフ側のバイアスは、6V+7.44V=13.44Vまで振り込むので、
およそバイアスを-13.4Vまでスイングさせたとすると。。。
カットオフ側のプレート電圧変化量ΔEpは、
通常時 → 292V-220V = 72V
オーバースイング時 → 300V-220V = 80V
それに対して、ゼロバイアス側のプレート電圧変化量ΔEpは、
220V-108V = 112V です。
また、通常の最大出力は、
292V-108V=184V
184V÷2√2=65.1V
計算上の出力は、0.6W ですけど、
オーパースイング時の最大出力は、
300V-108V=192V
192V÷2√2=67.9V
67.9^2÷7000Ω=0.64W
と、なって、出力段の歪みと出力が、ほんのちょっと改善されて、
最大出力は、0.64W となります。
これが、いわゆる
“ シングル二段増幅における二次歪みの打ち消しテクニック ”
です。
打ち消すと言うよりも、遊び電流を活用して設計動作点を超えて、オーバー・スイングさせる(振り込ませる)イメージが近い。と思うのですけど。。。
最初に仮定した初段入力電圧の、±1Vは、ピーク値ですから、
1V÷√2=0.71Vrms(実効値)
0.286倍のNFBは、おおよそ-10.9dBですので、
入力0.71Vrms、NFB-10.9dBで、
フルパワー0.64Wというアンプになるでしょうか?
実際には、NFBを-10dBも掛けません。
あまり掛けすぎると、高域補正や、厳密な時定数の検討(スタガリング)が必要になりますので、実際には-6dB前後にする予定です。
あくまで、NFBを掛けても出力段バイアスがフルスイングできるという事を、あらかじめ机上検討で確認しておく訳です。
アンプ設計のゲイン配分と最大出力の検討は、こんな感じです。。。(汗
次回は、これまで設計した内容で回路図を書きます。
(次回につづく)
今回は、回路のゲイン配分と最大出力を確認します。
これを実施しておかないとNFBを掛けたら出力段バイアスをフルスイングできなくなった!という事が起こりがちです。
私自身、何度も経験しました。。。(汗
初段の動作条件は、
プレート電圧96V、プレート電流2mA、バイアス-2V、
カソード抵抗1KΩ、負荷抵抗27KΩ、デカップリング抵抗39KΩ
でした。
また、6CH6の自己バイアス時グリッド抵抗最大値は220KΩですので、出力段グリッド・リーク抵抗を220KΩとした場合の初段負荷27KΩとの合成交流負荷は24KΩとなります。
さて、とりあえずグラフが読みやすいように初段を±1Vスイングさせると、基準バイアス-2Vを中心にして、交流負荷24KΩのロードライン上の、バイアス-1から-3Vまでスイングします。
その時の、電圧の変化量は、
ゼロバイアス側 → 96V-70V=26V
カットオフ側 → 117V-96V=21V
特性曲線の右下のバイアスの間隔が詰まっているので、カットオフ側【21V側】は、どん詰まりになって、このように歪む訳です。(←二次歪みの発生)
シングル二段増幅は、初段と出力段の位相が逆になるので、
このどん詰まりの【21V側】は、出力段のゼロバイアス側をスイングする事になります。(←コレ重要)
出力段のバイアスは、-6Vですので、
6Vを21Vで、割ると、6÷21V=0.286
まあなんと言いますか、アタマの中で仮に、NFBが掛かって初段のゲインが、0.286倍になった。とでも考えて下さい。
初段のゲインは変化しないのですけど、便宜上そう考えて下さい。。。(汗
それで、初段のゼロバイアス側【26V側】は、
26V×0.286=7.44V
となり、
NFBがかかって、初段のゲインが、0.286倍されたと想像すると。。。
出力段のゼロバイアス側は、21V×0.286 = 6V
出力段のカットオフ側は、 26V×0.286 = 7.44V
となって、初段をワザと歪ませると、出力段のバイアスを、カットオフ側に-7.44V。
つまり、1.44V分を余計に、オーバー・スイングしてくれる訳です。
カットオフ側のバイアスは、6V+7.44V=13.44Vまで振り込むので、
およそバイアスを-13.4Vまでスイングさせたとすると。。。
カットオフ側のプレート電圧変化量ΔEpは、
通常時 → 292V-220V = 72V
オーバースイング時 → 300V-220V = 80V
それに対して、ゼロバイアス側のプレート電圧変化量ΔEpは、
220V-108V = 112V です。
また、通常の最大出力は、
292V-108V=184V
184V÷2√2=65.1V
65.1^2÷7000Ω=0.6W
計算上の出力は、0.6W ですけど、
オーパースイング時の最大出力は、
300V-108V=192V
192V÷2√2=67.9V
67.9^2÷7000Ω=0.64W
と、なって、出力段の歪みと出力が、ほんのちょっと改善されて、
最大出力は、0.64W となります。
これが、いわゆる
“ シングル二段増幅における二次歪みの打ち消しテクニック ”
です。
打ち消すと言うよりも、遊び電流を活用して設計動作点を超えて、オーバー・スイングさせる(振り込ませる)イメージが近い。と思うのですけど。。。
最初に仮定した初段入力電圧の、±1Vは、ピーク値ですから、
1V÷√2=0.71Vrms(実効値)
0.286倍のNFBは、おおよそ-10.9dBですので、
入力0.71Vrms、NFB-10.9dBで、
フルパワー0.64Wというアンプになるでしょうか?
実際には、NFBを-10dBも掛けません。
あまり掛けすぎると、高域補正や、厳密な時定数の検討(スタガリング)が必要になりますので、実際には-6dB前後にする予定です。
あくまで、NFBを掛けても出力段バイアスがフルスイングできるという事を、あらかじめ机上検討で確認しておく訳です。
アンプ設計のゲイン配分と最大出力の検討は、こんな感じです。。。(汗
次回は、これまで設計した内容で回路図を書きます。
(次回につづく)
6BQ7-6CH6シングル真空管アンプ (4) ― 2011/10/08 12:52
引き続き、6BQ7-6CH6シングル真空管アンプの設計です。
今回は回路図を掲載する予定でしたけど、アンプの手直し作業が終わったので、その時のハンダ付け工程をご紹介しようと思います。
初段が5755であった時のパーツを、はんだ吸い取り線で取り外した所から、作業がスタートします。
①6DJ8に差し替える事を想定して、グリッド入力に発振止め抵抗を追加します。ただし、ラグ板の余りがないので、ボリュームからのコードに直付けします。グリッドオープン防止抵抗もボリューム端子に直付けです。
②抵抗がコロコロと転がってコードにハンダ付けしにくいので、コンビニ割り箸に養生テープで固定してハンダ付けします。
③ハンダ付けしたら、熱収縮チューブで絶縁と補強します。
④ヒーターバイアス、センターピン、シールドのアース配線したら、グリッド入力発振止め抵抗をソケットにハンダ付けします。
6DJ8は、高gm球なので、そこら辺をキッチリしとかないと、雑音出たり発振したりするので注意が必要です。
⑤初段の負荷抵抗は、東京光音カーボンフィルムです。
カソード抵抗とバイパスコンデンサーをハンダ付けしていきます。
⑥左右独立のデカップリング抵抗にします。ブリーダー抵抗も忘れずにハンダ付けします。
⑦手直しのハンダ付け作業が終わった所です。
⑧B電圧を確認しています。
設計値は231Vでしたけど、実測値は233.7Vでした。。。(汗
⑨6BQ7のバイアス電圧測定しています。
1KΩのカソード抵抗で、バイアス電圧2.135Vですから、プレート電流2.135mA(約2.1mA)です。
⑩6R-HH2のバイアス電圧測定しています。
1KΩのカソード抵抗で、バイアス電圧2.179Vですから、プレート電流2.179mA(約2.2mA)です。
⑪6922(6DJ8)のバイアス電圧測定しています。
1KΩのカソード抵抗で、バイアス電圧2.385Vですから、プレート電流2.385mA(約2.4mA)です。
実際に、6BQ7/6R-HH2/6922(6DJ8)を計測してみたら、バイアスは、2V~2.5Vの範囲に収まっているようなので、差し替えしても支障なさそうです。
(ただし各球バラツキの個体差ありますので、絶対的な保証はありません。ご了承下さい。。。)
いちおう、手直し完了しましたので、現在エージング中です。。。(汗
今回は回路図を掲載する予定でしたけど、アンプの手直し作業が終わったので、その時のハンダ付け工程をご紹介しようと思います。
初段が5755であった時のパーツを、はんだ吸い取り線で取り外した所から、作業がスタートします。
①6DJ8に差し替える事を想定して、グリッド入力に発振止め抵抗を追加します。ただし、ラグ板の余りがないので、ボリュームからのコードに直付けします。グリッドオープン防止抵抗もボリューム端子に直付けです。
②抵抗がコロコロと転がってコードにハンダ付けしにくいので、コンビニ割り箸に養生テープで固定してハンダ付けします。
③ハンダ付けしたら、熱収縮チューブで絶縁と補強します。
④ヒーターバイアス、センターピン、シールドのアース配線したら、グリッド入力発振止め抵抗をソケットにハンダ付けします。
6DJ8は、高gm球なので、そこら辺をキッチリしとかないと、雑音出たり発振したりするので注意が必要です。
⑤初段の負荷抵抗は、東京光音カーボンフィルムです。
カソード抵抗とバイパスコンデンサーをハンダ付けしていきます。
⑥左右独立のデカップリング抵抗にします。ブリーダー抵抗も忘れずにハンダ付けします。
⑦手直しのハンダ付け作業が終わった所です。
⑧B電圧を確認しています。
設計値は231Vでしたけど、実測値は233.7Vでした。。。(汗
⑨6BQ7のバイアス電圧測定しています。
1KΩのカソード抵抗で、バイアス電圧2.135Vですから、プレート電流2.135mA(約2.1mA)です。
⑩6R-HH2のバイアス電圧測定しています。
1KΩのカソード抵抗で、バイアス電圧2.179Vですから、プレート電流2.179mA(約2.2mA)です。
⑪6922(6DJ8)のバイアス電圧測定しています。
1KΩのカソード抵抗で、バイアス電圧2.385Vですから、プレート電流2.385mA(約2.4mA)です。
実際に、6BQ7/6R-HH2/6922(6DJ8)を計測してみたら、バイアスは、2V~2.5Vの範囲に収まっているようなので、差し替えしても支障なさそうです。
(ただし各球バラツキの個体差ありますので、絶対的な保証はありません。ご了承下さい。。。)
いちおう、手直し完了しましたので、現在エージング中です。。。(汗
6BQ7-6CH6シングル真空管アンプ (ヘッドフォン/スピーカー両用)
ぽよよん・ろっく綾波レイ 水着Ver. & ねんどろいど各種
次回は、回路図を掲載する予定です。
(次回につづく)
ぽよよん・ろっく綾波レイ 水着Ver. & ねんどろいど各種
次回は、回路図を掲載する予定です。
(次回につづく)
JH科学(JohnHathway)さんの同人誌 ― 2011/10/13 19:03
この夏に中野ブロードウェイで開催したJH科学展の打ち上げに、先週末、行ってきました。
打ち上げと言っても、真空管関係の単なる飲み会(!)みたいなモンでしたけど。。。(汗
幹事のnoriさまと関係各位の方々、お疲れ様でした。
JohnHathwayさまも、たいへんお忙しいところありがとうございました。
それで、JohnHathwayさんから、おみやげに同人誌を頂きました!
打ち上げと言っても、真空管関係の単なる飲み会(!)みたいなモンでしたけど。。。(汗
幹事のnoriさまと関係各位の方々、お疲れ様でした。
JohnHathwayさまも、たいへんお忙しいところありがとうございました。
それで、JohnHathwayさんから、おみやげに同人誌を頂きました!
しかも、JohnHathwayさんのサイン入りです!
ファン垂涎の同人誌???
超・感動!!
同人誌について詳細をお知りになりたい方は、JH科学サイトの方へどうぞ。
http://mots.jp/
そんな訳で、今日は、ちょろっとJohnHathwayさんの同人誌をご紹介したいと思います。
私個人的には、フルカラー48p 東方、ボカロなどの版権イラストが載ってる
『 SUPER JH SCIENCE 』というイラスト集が気に入りました!
JohnHathway版のミクだっ!
JohnHathway版のリンだっ!
JohnHathway版の妖夢だっ!
いや~。好きなんですよね、魂魄妖夢。
どのくらい好きかというと真空管アンプの上に載せるくらい好きです!
( おい。。。(^_^; )
グリフォンエンタープライズ 東方プロジェクト半人半霊の庭師 魂魄妖夢
うーん。
フィギュアもいいけどJohnHathwayさんが描く妖夢もカワイイですね。
あと、オリジナルイラストが沢山載ってます。
むしろ版権よりも、オリジナルイラストが多い感じです。
ていうか、JH科学イラスト~6年間の総集編との事ですので、作品集そのものでしょうか?
版権イラストも良いですけど、やっぱりJohnHathwayさんは、独特の空間描写がある(!)オリジナル・イラストが素晴らしいですね!
以上、ちょろっと簡単に、同人誌をご紹介しました。
ご購入されたい方は、とらのあな/メロンブックス等へどうぞ。
(おまけ)
JohnHathwayさんとのツーショット。
あんましオッサンな素顔を晒したくないので、判別できないくらいすごく小さく縮小しました。。。(汗
ていうか、JohnHathwayさんは背が高くてイケ面でいらっしゃるうえに、とても才能あるんで、すご~く羨ましいです。(^O^)
才能のない私は、地味に真空管アンプを作ろうと思います。。。(滝汗
( おい。。。(^_^; )
長島氏設計~春日無線PCL86キット製作記事 ― 2011/10/13 20:15
過去の記事で、長島氏が設計した春日無線の旧PCL86アンプついて書きましたけど。。。
http://valvolerosso.asablo.jp/blog/2011/04/07/5782038
長島氏が設計した春日無線の旧PCL86アンプは、ラジオ技術2003年1月号に掲載されています。
とはいえ、近年に真空管アンプの世界に参入された初心者の方々は上記雑誌を閲覧する機会がないと思います。
春日無線旧PCL86アンプ・キットは定評があって何年間も発売されたベストセラー・モデルで実績がありますし、簡素な回路なので真空管アンプ初心者が参考にするには、とても良いアンプだと私個人は思います。
私自身も、真空管アンプを設計する際のお手本アンプにしてたり。。。(汗
絶版キットであることが、とても残念です。
そこでこの度、長島氏ご本人から、ブログ掲載の御了解を頂けましたので製作記事全文を掲載することに致します。
http://valvolerosso.asablo.jp/blog/2011/04/07/5782038
長島氏が設計した春日無線の旧PCL86アンプは、ラジオ技術2003年1月号に掲載されています。
とはいえ、近年に真空管アンプの世界に参入された初心者の方々は上記雑誌を閲覧する機会がないと思います。
春日無線旧PCL86アンプ・キットは定評があって何年間も発売されたベストセラー・モデルで実績がありますし、簡素な回路なので真空管アンプ初心者が参考にするには、とても良いアンプだと私個人は思います。
私自身も、真空管アンプを設計する際のお手本アンプにしてたり。。。(汗
絶版キットであることが、とても残念です。
そこでこの度、長島氏ご本人から、ブログ掲載の御了解を頂けましたので製作記事全文を掲載することに致します。
以上、全4ページです。
技術資料(!)として、初心者の方々の研究にお役立て下さい。
PDF版の回路図は、春日無線のHPからダウンロードできます。
http://www.e-kasuga.net/amp_pdf1/PCL86-ST.pdf
出力トランスを大きくした(KA-5730)NEW-PCL86アンプ回路はこちら。
http://www.e-kasuga.net/amp_pdf1/newpcl86.pdf
それにしても、前回記事を書いたの4月なんですね。。。(汗
それから何度も長島氏にお会いしたのに、この件を確認するのをいつも忘れてしまって、ご了解をいただくのが遅くなってしまいました。。。
すみません。。。(大汗
6BQ7-6CH6シングル真空管アンプ (5) ― 2011/10/15 19:08
おまたせしました。6BQ7-6CH6シングル真空管アンプ続きです。
早速、回路図をアップします。
早速、回路図をアップします。
2011.1016 追記
回路図中のデカップリング・コンデンサー耐圧250Vは間違いです。
正しくは、耐圧350Vです。
電源投入直後は、300V以上の電圧が掛かるので250Vでは耐圧不足になります。ご注意下さい。
誤表記しまして申し訳ありません。。。(汗
まだ、エージング中なので各部の電圧値を実測していませんが、以前の記事で、ちょろっとB電圧と初段バイアスを計測した感じですと問題なさそうです。
(スピーカーユニットは、フォステックス FE126E 能率93dB)
出力0.6Wクラスですと、ヘッドフォンアンプとしてはちょっと大きな出力ですので、ヘッドフォン出力部に減衰抵抗100Ωを入れています。
ダミーロード8Ω両端に掛かる電圧を、100Ωと62Ωで分圧しています。
(正確に言えば、ヘッドフォンインピーダンスと62Ωの合成抵抗値で分圧しています。)
もっと厳密に計算すれば、出力トランス二次側は全ての抵抗の合成抵抗値になりますので、実際は、8Ωよりも小さな値になります。。。(汗
スピーカーですと低出力になりますけど、ヘッドフォンアンプとしてみると大きな出力ですので、携帯プレーヤーを接続した場合でも十分使用できるのではないでしょうか???
。。。。。さて、若干話が変わりますが。。。。。
先週、秋葉原の損保会館で真空管オーディオフェアがあって、私も、ちょろっと行ってきました。
ちょうどアムトランスのコーナーで、6CH6ペア・チューブを販売していたので、手持ちにあるのに(!)つい購入してしまいました。。。(汗
先週、秋葉原の損保会館で真空管オーディオフェアがあって、私も、ちょろっと行ってきました。
ちょうどアムトランスのコーナーで、6CH6ペア・チューブを販売していたので、手持ちにあるのに(!)つい購入してしまいました。。。(汗
アムトランスの球は、管壁プリントが『BRIMAR』なんですよね。。。(汗
いやまあ、それだけの事ですけど。。。(滝汗
通常タクト等で売ってる球と中身は同じ(!)です。
ただ、プリントが違うだけです。
それで、早速6BQ7-6CH6アンプに挿してみました。
通常タクト等で売ってる球と中身は同じ(!)です。
ただ、プリントが違うだけです。
それで、早速6BQ7-6CH6アンプに挿してみました。
6BQ7-6CH6シングル真空管アンプ (ヘッドフォン/スピーカー両用)
新世紀エヴァンゲリオン EX AEROCAT feat.ぽよよん・ろっく綾波レイ
おお。ブライマーだ!
いやまあ、それだけの事ですけど。。。(滝汗
音は、もちろん同じです。
精神衛生上の問題です!
それにしても、英国ブライマー球アンプの上にスク水フィギュアを載せるのも不味いかな???と、テツさんちょっと反省したのでトリエラを載せて撮影し直しました!! ( おい。。。(^_^; )
新世紀エヴァンゲリオン EX AEROCAT feat.ぽよよん・ろっく綾波レイ
おお。ブライマーだ!
いやまあ、それだけの事ですけど。。。(滝汗
音は、もちろん同じです。
精神衛生上の問題です!
それにしても、英国ブライマー球アンプの上にスク水フィギュアを載せるのも不味いかな???と、テツさんちょっと反省したのでトリエラを載せて撮影し直しました!! ( おい。。。(^_^; )
6BQ7-6CH6シングル真空管アンプ (ヘッドフォン/スピーカー両用)
グッドスマイルカンパニー GUNSLINGER GIRL トリエラ
後ろに、たなびくツインテールに萌える!!
たなびくツインテールを強調するために、逆光で撮影してみました。
グッドスマイルカンパニー GUNSLINGER GIRL トリエラ
後ろに、たなびくツインテールに萌える!!
たなびくツインテールを強調するために、逆光で撮影してみました。
6BQ7-6CH6シングル真空管アンプ (ヘッドフォン/スピーカー両用)
グッドスマイルカンパニー GUNSLINGER GIRL トリエラ 逆光Ver.
逆光と言っても単にリビング天井の蛍光灯を消して外光のみで撮影しただけ(!)ですけど。。。(汗
あと、上記の画像を、フォトショップのグレースケール→ダブルトーン処理で温黒調モノクロ写真にしてみました。
グッドスマイルカンパニー GUNSLINGER GIRL トリエラ 逆光Ver.
逆光と言っても単にリビング天井の蛍光灯を消して外光のみで撮影しただけ(!)ですけど。。。(汗
あと、上記の画像を、フォトショップのグレースケール→ダブルトーン処理で温黒調モノクロ写真にしてみました。
6BQ7-6CH6シングル真空管アンプ (ヘッドフォン/スピーカー両用)
グッドスマイルカンパニー GUNSLINGER GIRL トリエラ モノクロ写真Ver.
後ろに、たなびくツインテールに萌える!!
グッドスマイルカンパニー GUNSLINGER GIRL トリエラ モノクロ写真Ver.
後ろに、たなびくツインテールに萌える!!
ていうか、なんかやっぱり、トリエラ はレトロな感じの温黒調モノクロ写真が似合うかも。。。(^O^)
6BQ7-6CH6シングル真空管アンプ (6) ― 2011/10/16 19:50
今回ご紹介した、6BQ7-6CH6シングルアンプですけど。。。
カップリングにトロピカルフィッシュを使用していますが、実はトロピカルフィッシュ・コンデンサーって割れます!
マイミクさまから、『御存知と思いますが念のため、トロピカルフィッシュはリード線根本を 、しっかりラジオペンチで掴んで曲げないと、あっけなく根本から割れて裂けますので御注意下さい。』と、あらかじめ教えて貰っていたのですが。。。
トロピカルフィッシュは割れる。とウワサで聞いてたけど、フィルムコンがそんなに簡単に割れるわけな… 割れたよっ!!!
カップリングにトロピカルフィッシュを使用していますが、実はトロピカルフィッシュ・コンデンサーって割れます!
マイミクさまから、『御存知と思いますが念のため、トロピカルフィッシュはリード線根本を 、しっかりラジオペンチで掴んで曲げないと、あっけなく根本から割れて裂けますので御注意下さい。』と、あらかじめ教えて貰っていたのですが。。。
トロピカルフィッシュは割れる。とウワサで聞いてたけど、フィルムコンがそんなに簡単に割れるわけな… 割れたよっ!!!
マジで簡単にあっけなく割れます。。。(汗
リードを曲げて本体に力を加えると、ポロンと実に簡単に割れます!
ですからトロピカルフィッシュ・コンデンサーは、あまり一般にオススメできないかもしれません。。。(汗
そんな訳で、6BQ7-6CH6アンプのカップリングコンデンサーを交換する事にしました。
そんな訳で、6BQ7-6CH6アンプのカップリングコンデンサーを交換する事にしました。
交換するコンデンサーは、イエンツェンCrossCap 400V 0.22μFです。
先日掲載した回路図は、すでに400V 0.22μFに修正されています。
なお、回路図中のデカップリング・コンデンサー耐圧250Vは間違いです。
正しくは、耐圧350Vです。
電源投入直後は、300V以上の電圧が掛かるので250Vでは耐圧不足になります。ご注意下さい。
誤表記しまして申し訳ありません。。。(汗
6BQ7-6CH6シングル真空管アンプ (7) ― 2011/10/20 18:59
6CH6を使用する際の注意事項をまとめてみました。
①グリッドリーク抵抗は、220KΩ以下。
(EL821ムラード規格 LIMITING VALUESに記載あります。)
http://www.mif.pg.gda.pl/homepages/frank/sheets/129/e/EL821.pdf
①グリッドリーク抵抗は、220KΩ以下。
(EL821ムラード規格 LIMITING VALUESに記載あります。)
http://www.mif.pg.gda.pl/homepages/frank/sheets/129/e/EL821.pdf
②サプレッサー・グリッド(G3)が単独で出ているのでカソードに繋ぐ。
③高感度球ですので、グリッドに発振止め抵抗を入れる。
④1番ピンは、球の内部で9番ピンのサプレッサー・グリッド(G3)に接続されています。
1番ピンと6番ピンは、欧州球によくある“IC”(=インターナル・コネクト)ピンですから内部の電極のどれかに接続されてたりしますので注意が必要です。
どこに接続されているのかは、実際にテスターで確認するしかありません。
6CH6の1番ピンは、9番ピンと繋がってました。。。(汗
ですから、ソケットの1番ピンをラグ板の代用して使用する事はできません。
ソケットの1番ピンは、なにも接続せず空けておきます。
グリッド発振止抵抗を入れるのに、ついラグ板の代わりに使用してしまいそうですけど、それをやるとグリッドとG3が繋がってしまいます。
おまけに、9番ピンのG3はカソードに接続しますので、グリッドとカソードとG3が繋がってしまうという、訳の分からない状態になります。。。(汗
とにかく欧州球の“IC”(=インターナル・コネクト)ピンは空けておいた方が無難です。。。(汗
⑤6CH6はそれなりに熱くなる球ですので、あらかじめシャーシに放熱穴を開けたり、落とし込みサブ・シャーシを採用するなり、熱対策を施しておいた方がよろしいかと思います。
以上、簡単ですが、
6CH6を使用する際の注意事項を、箇条書きしてみました。(^O^)
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