6DJ8-6463parallel-6203シングル真空管アンプ2012/11/19 22:33

6463パラレルアンプですけど。。。

実は、高効率球(つまりバイアスの浅い球)は利得が大きいので、ミラー効果の影響で入力容量が大きくなるので、パラレルにするとさらに増大します。。。。(汗


昔はパラレル接続の作例ってよく見たのですけど、近年さっぱり作例がなくなってパラレル接続がベテランの真空管アンプ・ビルダーの人々から敬遠される(?)のは、実は入力容量が2倍になるというのが理由です。

逆に言えば、パラレル接続がベテランの真空管アンプ・ビルダーの人々から敬遠されるので、463パラレル・アンプなんかは、初心者の方々にとっては、却って狙い目になるんじゃないかな?と個人的に思ったのですけど。。。(汗


なにげに、LPF周波数(高域側ポール周波数)を計算してみたら。。。

12AX7 内部抵抗 rp=92kΩ 交流負荷 RL=100KΩ 出力インピーダンス 47.9kΩ 以上の値で計算してみたら、LPF=21.4kHz (-3dB) でした。

ちょっと低過ぎかも。。。(滝汗


ちなみに、6463の入力容量は。。。


GEマニュアルによる6463の入力容量
GEマニュアルによる6463の入力容量

Cin (Cg-k) 3pF
Cg-p 5pF


ですから、[ 3+5×(13.9+1) ]×2倍 (←パラレルなので2倍)

結局、6463パラレルの入力容量は、155pF です。。。(大汗

うーん。

こりゃあ、対策した方が良いかなと思って、初段を6DJ8にしてみました。


6DJ8-6463Parallel-6203 Single Ended Amplifier (Tube Headphone Amplifier) testing circuit 回路図
6DJ8-6463Parallel-6203 Single Ended Amplifier (Tube Headphone Amplifier) testing circuit 回路図

パラレル接続した6463特性図 ( two 6463 triode in parallel connection )
パラレル接続した6463特性図 ( two 6463 triode in parallel connection )

6DJ8特性図 ( 6DJ8 triode )
6DJ8特性図 ( 6DJ8 triode )


それで早速、気になるLPF周波数(高域側ポール周波数)を検討してみました。

6DJ8 内部抵抗 rp=7kΩ 交流負荷 RL=34.5KΩ 出力インピーダンス 5.8kΩ 以上の値で計算してみたら、LPF=176.9kHz (-3dB) でした。


これなら十分ではないでしょうか。


ていうか、初段をカスコード球にすると効果テキメンです。(^O^)

( わかってたんなら最初からそうしろよ、おい。。。(^_^; )


なお、計算式は下記の本の掲載ぺーにあります。


林正樹著『真空管ギターアンプの工作・原理・設計』のP.176
林正樹著『真空管ギターアンプの工作・原理・設計』のP.176

木村哲著『真空管アンプの素』のP.179
木村哲著『真空管アンプの素』のP.179


上記の本を、各自ご参照下さい。(ぺこり)



追伸

これは、ちょっと雑談なんですけど。。。

6463パラレルの入力容量155pFって、なんかビミョーな気がします。。。


通常の真空管アンプを作る立場からすると大きい感じがします。

けど、以前ハイブリッドヘッドフォンアンプを作った感じからすると、高耐圧MOS-FETの入力容量と比べると小さいなぁー。みたいな???

高耐圧MOS-FETなんか、2000pFとか3000pFとか普通だし、155pFってかなり小さい部類に入るよなーと思った。。。(大汗

ハイブリッドヘッドフォンアンプでよく使用されるビシェイIRF510なんて、Ciss=180pFですし。。。

VISHAY IRF510 DATA SHEET
http://www.vishay.com/docs/91015/sihf510.pdf


要するに、真空管→MOS-FETのハイブリッドアンプでは、12AX7のような高内部抵抗球はダメって事なんだよな。きっと。。。(汗


今さら何言ってンの?って感じですけどね。。。