6DJ8-1626ヘッドフォンアンプ(3) ― 2011/05/07 10:55
今回は、初段6DJ8のロードラインの設計です。
【初段】の設計
初段設計の際は、以下の制約があります。
a.デカップリング時定数は、段間の時定数よりも、充分大きいのが
望ましい。
NFB量が-6dB以下でしたら、とりあえず、
デカップリング抵抗10KΩくらい、コンデンサ-が33~47μFなら
時定数は、0.33~0.47で段間の時定数の10倍ほどになります
ので、このあたりの常識的な数値なら問題ないのでは?。。。(汗
b.負荷抵抗は、真空管の内部抵抗よりも大きくなければならない。
c.バイアス-1V以下は、初速度電流領域なので使用しない。
負荷抵抗は6R-HH2-PCL86アンプの時と同様に27KΩを想定しています。
このあたりの詳細については、過去記事をご参照下さい。
http://valvolerosso.asablo.jp/blog/2011/04/17/5811335
ロードラインの引き方についても上記の記事中で詳しく説明しております。ロードラインの引き方がよく分からない方も、ご参照ください。
そんな訳ですので、27KΩ1Wで、ワッテージのディレーティングを6倍確保すると考えると、流せる電流は2~2.5mA位です。
初段電流が2mAくらいで、デカップリング抵抗を10KΩ前後にすると、
デカップリングでの電圧降下は、おおよそ20Vくらいです。
B電圧が、173.1Vですから、
173.1V-20V=153.1V
つまり、初段供給電圧(Ebb)が153.1Vですから、
ロードラインの起点は、初段供給電圧(Ebb)からバイアス分(2Vくらい?)を差し引いた、151.1Vのあたりという事になるでしょうか?
初段設計の際は、以下の制約があります。
a.デカップリング時定数は、段間の時定数よりも、充分大きいのが
望ましい。
NFB量が-6dB以下でしたら、とりあえず、
デカップリング抵抗10KΩくらい、コンデンサ-が33~47μFなら
時定数は、0.33~0.47で段間の時定数の10倍ほどになります
ので、このあたりの常識的な数値なら問題ないのでは?。。。(汗
b.負荷抵抗は、真空管の内部抵抗よりも大きくなければならない。
c.バイアス-1V以下は、初速度電流領域なので使用しない。
負荷抵抗は6R-HH2-PCL86アンプの時と同様に27KΩを想定しています。
このあたりの詳細については、過去記事をご参照下さい。
http://valvolerosso.asablo.jp/blog/2011/04/17/5811335
ロードラインの引き方についても上記の記事中で詳しく説明しております。ロードラインの引き方がよく分からない方も、ご参照ください。
そんな訳ですので、27KΩ1Wで、ワッテージのディレーティングを6倍確保すると考えると、流せる電流は2~2.5mA位です。
初段電流が2mAくらいで、デカップリング抵抗を10KΩ前後にすると、
デカップリングでの電圧降下は、おおよそ20Vくらいです。
B電圧が、173.1Vですから、
173.1V-20V=153.1V
つまり、初段供給電圧(Ebb)が153.1Vですから、
ロードラインの起点は、初段供給電圧(Ebb)からバイアス分(2Vくらい?)を差し引いた、151.1Vのあたりという事になるでしょうか?
上記のような事を、頭の中で考えて、実際にロードラインを引いてみます。
プレート電圧95V、プレート電流2mA、バイアス-3V、
カソード抵抗1.5KΩ、負荷抵抗27KΩ、
デカップリング抵抗10KΩ
入力電圧が、2Vpeak(=1.41Vrms)を想定していますので、かなり強引な設計です。
6DJ8で、なんとかゲインを取ろうという苦労が偲ばれます。。。(汗
実際、これでアンプを製作したら入力感度が悪くて、いまいち使いづらいかもしれません。
まあ、6DJ8でドライブするのですから、この辺りはしょうがないです。
ただし、上記のロードラインは、初速度電流領域-1V以下を使用しないロードラインですので、カットオフまでのマージン(余裕)がありません。
初速度電流が流れ始めるのは、だいたい-0.7Vあたりという事ですし、
流れたとしても、2~3μAですから、初段電流2mAの、1/1000倍(!)です。
初速度電流の影響は、あまりないとも考えられます。
このあたりの考え方は、人それぞれで、
実際に、初段の設計で、ゼロバイアスまで目一杯使用する設計も、かなり目にします。
つまり、バイアス-1V以下を使用するかどうかは各自の裁量というところでしょうか???
それで、バイアス-0.5V周辺まで使用して、カットオフまでのマージン(余裕)を確保した別バージョンの動作点も考えました。
プレート電圧83V、プレート電流2.5mA、バイアス-2.5V、
カソード抵抗1KΩ、負荷抵抗27KΩ、
デカップリング抵抗8.2KΩ
カソード抵抗1KΩ、負荷抵抗27KΩ、
デカップリング抵抗8.2KΩ
現在の所、どちらの動作点にするかまだ迷っていて、
初段動作を、どうするのか決定していません。。。(汗
カソード抵抗 → 1K、1.5K
デカップリング抵抗 → 8.2KΩ、10KΩ
の両方のパーツを準備しています。
(単に、手持ち部品ですけど。。。)
初段動作を、どうするのか決定していません。。。(汗
カソード抵抗 → 1K、1.5K
デカップリング抵抗 → 8.2KΩ、10KΩ
の両方のパーツを準備しています。
(単に、手持ち部品ですけど。。。)
【電源平滑部】の設計
まず、電源トランスの出力電圧を予想します。
出力電圧については、書籍『情熱の真空管』 P.111に書いてあります。
今回の回路ですと1.22倍と仮定して、
160V×1.22 = 195.2V
春日特注トランスですと、1.32倍くらいで、
150V×1.32 = 198V
と予想しています。
春日特注トランスですと、1.32倍くらいで、
150V×1.32 = 198V
と予想しています。
出力電圧は195.2V~198Vとしました。
また、これまでの設計から、
出力段 12.5A×2 = 25mA
初段 2mA×2 = 4mA
100KΩのブリーダーとすれば、1.71mA
とすると、回路に流れる総電流は、合計30.7mAです。
出力電圧198Vから、【B電圧】173.1Vを引いて、
回路の総電流30.7mAで割れば、電源平滑部の抵抗値が求まります。
(198V-173.1V)/0.0307A = 811.1Ω
811.1Ω÷4 = 203Ω
よって、電源部の抵抗は、200Ωを4個、使用します。
次回は、ゲイン配分の確認と、最大出力の計算をご紹介する予定です。
(次回につづく)
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