秋月24V・ACアダプターFETハイブリッドアンプ(1) ― 2013/04/07 19:50
さて、WE408Aハイブリッド・ヘッドフォンアンプ用のシャーシ(タカチ MXA3-11-16S)を、初音ミク色にするために専門業者様にカラーアルマイト中間色の調色をいろいろトライして頂きました。
WE408A hybrid Headphone Amplifier (Tube Headphone Amplifier) TAKACHI MXA3-11-16S COLOR-ALUMITE Emerald Green (= MIKU HATSUNE COLOR)
それで、業者様にカラーアルマイト処理をお願いしている間、テツさんは、する事がなくて手持ち無沙汰だったので、WE408Aハイブリッド・ヘッドフォンアンプの実験をする事にしました。
今度のアンプのFETには、マイミクさまから頂戴した VISHAY IRF610 を採用する予定だったのですけど、FET品種が変更になるとゲート・ソース間電圧V(GS)が変わるので、その確認の為でした。。。(汗
それで、業者様にカラーアルマイト処理をお願いしている間、テツさんは、する事がなくて手持ち無沙汰だったので、WE408Aハイブリッド・ヘッドフォンアンプの実験をする事にしました。
今度のアンプのFETには、マイミクさまから頂戴した VISHAY IRF610 を採用する予定だったのですけど、FET品種が変更になるとゲート・ソース間電圧V(GS)が変わるので、その確認の為でした。。。(汗
VISHAY IRF610
VISHAY IRF610 は耐圧200Vあるので、真空管と組み合わせるハイブリッドアンプの場合は、IRF510よりもIRF610の方が良いのでは?と個人的に思ってたりしています。
耐圧200Vあれば、ハイブリッドμフォロワアンプにも使用できます。
IRF510よりもCissが小さいしDigi-Key価格も安いし、良い事づくめ。(^O^)
そこで、ブレッドボード上に回路を組んで、VISHAY IRF610 のゲート・ソース間電圧=V(GS)を測定してみた所、V(GS)は 4.2V でした。
VISHAY IRF610 は耐圧200Vあるので、真空管と組み合わせるハイブリッドアンプの場合は、IRF510よりもIRF610の方が良いのでは?と個人的に思ってたりしています。
耐圧200Vあれば、ハイブリッドμフォロワアンプにも使用できます。
IRF510よりもCissが小さいしDigi-Key価格も安いし、良い事づくめ。(^O^)
そこで、ブレッドボード上に回路を組んで、VISHAY IRF610 のゲート・ソース間電圧=V(GS)を測定してみた所、V(GS)は 4.2V でした。
VISHAY IRF610のゲート・ソース間電圧V(GS)を測定してみた
前回制作した、パナソニック(松下)2SK762A のゲート・ソース間電圧=V(GS)は、アイドリング電流50mA時、おおよそ3V(実測2.9V)でしたので、FETを VISHAY IRF610 に変更するとV(GS)が1.2V大きくなります。
過去にパナソニック2SK762A のV(GS)を測定した記事はこちら。(↓)
WE408Aハイブリッドヘッドフォンアンプ(3)
http://valvolerosso.asablo.jp/blog/2012/06/04/6468431
(ゲート電圧)-V(GS)=ヒーター点火電圧ですので、このままですと、WE408Aヒーター点火電圧が1.2V小さくなってしまいます。
低電圧でプレート電流が流れにくいですから、エミッションを減少させたくない(!)ところですので、ヒーター点火電圧が1.2V小さくなってしまうのは不味いかもしれません。
どうやら、FET固定バイアス抵抗を変更→分圧比を調整して、ヒーター点火電圧が落ちないようにする必要がありそうです。
うーん。
と、あれやこれや考えていた時に、フト思いついたのですが、『FETのアイドリング電流を増やせば、スピーカー出力できるのでは?』と、いまさらながら気がつきました。実に当たり前の事ですけど。。。(汗
そこで、仮にスピーカー(8Ω)で出力0.3Wとして、必要な電圧と電流を計算してみました。
必要電圧 Vo= √(0.3×8) =1.55Vrms =2.2V peak
必要電流 Io= √(0.3÷8) =0.19Arms =0.27A peak
前回制作した、パナソニック(松下)2SK762A のゲート・ソース間電圧=V(GS)は、アイドリング電流50mA時、おおよそ3V(実測2.9V)でしたので、FETを VISHAY IRF610 に変更するとV(GS)が1.2V大きくなります。
過去にパナソニック2SK762A のV(GS)を測定した記事はこちら。(↓)
WE408Aハイブリッドヘッドフォンアンプ(3)
http://valvolerosso.asablo.jp/blog/2012/06/04/6468431
(ゲート電圧)-V(GS)=ヒーター点火電圧ですので、このままですと、WE408Aヒーター点火電圧が1.2V小さくなってしまいます。
低電圧でプレート電流が流れにくいですから、エミッションを減少させたくない(!)ところですので、ヒーター点火電圧が1.2V小さくなってしまうのは不味いかもしれません。
どうやら、FET固定バイアス抵抗を変更→分圧比を調整して、ヒーター点火電圧が落ちないようにする必要がありそうです。
うーん。
と、あれやこれや考えていた時に、フト思いついたのですが、『FETのアイドリング電流を増やせば、スピーカー出力できるのでは?』と、いまさらながら気がつきました。実に当たり前の事ですけど。。。(汗
そこで、仮にスピーカー(8Ω)で出力0.3Wとして、必要な電圧と電流を計算してみました。
必要電圧 Vo= √(0.3×8) =1.55Vrms =2.2V peak
必要電流 Io= √(0.3÷8) =0.19Arms =0.27A peak
出力電圧について 鈴木雅臣 著『定本 続 トランジスタ回路の設計』P.117
出力電流について 鈴木雅臣 著『定本 続 トランジスタ回路の設計』P.118
つまり、スピーカー(8Ω)で出力0.3Wを出すには、300mAのアイドリング電流が必要であり、電圧は片側ピークで2.2V。
1~2V電圧マージン(余裕)を考えれば、2.2+2=4.2V peak 必要ということでしょうか???
300mAのアイドリング電流 と 片側ピーク電圧 4.2V peak の数字は、この後に参照しますのでよく覚えておいて下さい。。。(汗
さて、ここまでが前フリなのですが。。。 (えっ? 前フリだったの!?)
一般的には、ACアダプターは『 秋月24V・ACアダプター 』が利便性が大変良いです。
つまり、スピーカー(8Ω)で出力0.3Wを出すには、300mAのアイドリング電流が必要であり、電圧は片側ピークで2.2V。
1~2V電圧マージン(余裕)を考えれば、2.2+2=4.2V peak 必要ということでしょうか???
300mAのアイドリング電流 と 片側ピーク電圧 4.2V peak の数字は、この後に参照しますのでよく覚えておいて下さい。。。(汗
さて、ここまでが前フリなのですが。。。 (えっ? 前フリだったの!?)
一般的には、ACアダプターは『 秋月24V・ACアダプター 』が利便性が大変良いです。
秋月24V・ACアダプター
ハイブリッド・ヘッドフォンアンプには、秋月24V・ACアダプターを採用したい所ですけど、真空管にプレート電流を流すには24Vだと実際の所かなりキツイです。
けど、代表特性 《プレート電圧110V、バイアス-7.5V、プレート電流40mA》のようなプレート電圧100Vくらいで電流が40~50mA流れてしまう、いわゆる“低電圧大電流管”なら電源24Vでもプレート電流が流れるかも???と思いつきました。
“低電圧大電流管”は、7A5、12L6GT、12W6GT、35C5、35L6GTみたいな球です。
それで、上記の“低電圧大電流管”で、ヒーター電圧12~15Vくらいで、ヒーター電流300mAシリーズの球ってあったけ???とテツさん悩んだ。
それで、思いついたのが、『PL84/15CW5』です。
ハイブリッド・ヘッドフォンアンプには、秋月24V・ACアダプターを採用したい所ですけど、真空管にプレート電流を流すには24Vだと実際の所かなりキツイです。
けど、代表特性 《プレート電圧110V、バイアス-7.5V、プレート電流40mA》のようなプレート電圧100Vくらいで電流が40~50mA流れてしまう、いわゆる“低電圧大電流管”なら電源24Vでもプレート電流が流れるかも???と思いつきました。
“低電圧大電流管”は、7A5、12L6GT、12W6GT、35C5、35L6GTみたいな球です。
それで、上記の“低電圧大電流管”で、ヒーター電圧12~15Vくらいで、ヒーター電流300mAシリーズの球ってあったけ???とテツさん悩んだ。
それで、思いついたのが、『PL84/15CW5』です。
松下 PL84/15CW5
松下 PL84/15CW5
15CW5 は、6CW5の15V管で、ヒーター電流300mAです!
あまり見かけない球ですけど貴重だから見かけないのではなく、誰も買わないので真空管店がこの球をぜんぜん仕入れなくて市場では見かけない(!)のではないでしょうか???。。。(汗
6.3V球の6CW5でさえ一本350円で売られている(!)ので、そりゃあ誰も買わないでしょう。たぶん。(苦笑)
15CW5は、極めつけの“安球”かもしれません。
6CW5が好きな人は沢山いるかと思うのですけど、プレート電圧100Vくらいでプレート電流が40~50mA流れてしまって、かえって使いづらい球なので、私個人的にはとても苦手な球です。いやホラ、B電圧が100Vくらいだと、初段供給電圧が低過ぎて初段の設計がキツイ。。。(汗
ていうか、ぶっちゃけテツさんはフィギュアに優しい低発熱球ばっか買うので、6CW5のような“低電圧大電流管”は、実は敬遠してたりします。すみません。。。(汗
そんな訳で、早速、ブレッドボード上に回路を組んで、秋月24V・ACアダプターでもプレート電流が果たして流れるのか?実際に実験してみました。
15CW5 は、6CW5の15V管で、ヒーター電流300mAです!
あまり見かけない球ですけど貴重だから見かけないのではなく、誰も買わないので真空管店がこの球をぜんぜん仕入れなくて市場では見かけない(!)のではないでしょうか???。。。(汗
6.3V球の6CW5でさえ一本350円で売られている(!)ので、そりゃあ誰も買わないでしょう。たぶん。(苦笑)
15CW5は、極めつけの“安球”かもしれません。
6CW5が好きな人は沢山いるかと思うのですけど、プレート電圧100Vくらいでプレート電流が40~50mA流れてしまって、かえって使いづらい球なので、私個人的にはとても苦手な球です。いやホラ、B電圧が100Vくらいだと、初段供給電圧が低過ぎて初段の設計がキツイ。。。(汗
ていうか、ぶっちゃけテツさんはフィギュアに優しい低発熱球ばっか買うので、6CW5のような“低電圧大電流管”は、実は敬遠してたりします。すみません。。。(汗
そんな訳で、早速、ブレッドボード上に回路を組んで、秋月24V・ACアダプターでもプレート電流が果たして流れるのか?実際に実験してみました。
秋月24V・ACアダプターで、15CW5のプレート電流が果たして流れるのか?実際に実験してみた。
1.2KΩのカソード抵抗に対してバイアス電圧1.172Vですから、プレート電流は 約1mA 流れています!
プレート電流1mAでバイアス1.2Vあったら、そりゃあもう通常の初段の電圧増幅なのでは???
いやはや、24V・ACアダプターでプレート電流1mA流れるとはスゴイ!さすが低電圧大電流球だっ!
なお、VISHAY IRF610 のゲート・ソース間電圧=V(GS)を測定してみた所、V(GS)は 4.7V でした。
以上の実験結果を参考にして、回路図をちょろっと書いてみました。
1.2KΩのカソード抵抗に対してバイアス電圧1.172Vですから、プレート電流は 約1mA 流れています!
プレート電流1mAでバイアス1.2Vあったら、そりゃあもう通常の初段の電圧増幅なのでは???
いやはや、24V・ACアダプターでプレート電流1mA流れるとはスゴイ!さすが低電圧大電流球だっ!
なお、VISHAY IRF610 のゲート・ソース間電圧=V(GS)を測定してみた所、V(GS)は 4.7V でした。
以上の実験結果を参考にして、回路図をちょろっと書いてみました。
PL84/15CW5 VISHAY IRF610 hybrid Amplifier (Tube Headphone Amplifier) TESTING CIRCUIT
ちなみに、ドレイン-ソース間電圧が9Vしかないので、ドレイン損失が小さいです。要するに、ドレイン-ゲート電圧を 4.3V しかとっていない為です。
前出の通り、必要なのは 300mAのアイドリング電流 と 片側ピーク電圧 4.2V peak です。
FET固定バイアスを電源電圧の半分に取ると、出力電圧は最大(p-p振幅max)取れますけど、使用しない電圧の為にドレイン損失(=FET放熱器の発熱)が増大します。
えーと。
つまり、オリジナル回路の Millett The "Starving Student" hybrid headphone amplifier よりも、アイドリング電流は増えているのですけど、FET放熱器の発熱量が少なくなっているのではないでしょうか?
うーん。
24VのACアダプターを採用して、アイドリング電流を増やした上で、FETの発熱量を少なくする。という設計思想にしてたりするのですが、この回路を組み立てたら、ちゃんと音楽が聴けるのでしょうか? ( おい。。。(^_^; )
ハッキリ言って、実際に組んでみないと解りません。。。(汗
元々は、業者様にカラーアルマイト処理をお願いしている間のWE408Aハイブリッド・ヘッドフォンアンプの実験だったので、PL84/15CW5アンプを組み立てる予定は、実はなかったりします。 (いまさらかよっ!)
いやまあ、“低電圧大電流管”を使用すれば、秋月24V・ACアダプターでも、Millett The "Starving Student" hybrid headphone amplifier タイプのFETソースフォロワ・ハイブリッドアンプを、どうやら製作できるみたいよ?と言いたかった訳で。。。(汗
本日のブログは、なんかもう、どうしようもない事を長々と書いてしまったのですけど、アンプ製作のアイデアというかヒントとなり、このブログをご覧の皆様のお役に立てれば幸いです。(^O^)
( なんじゃそりゃ。。。(^_^; )
ちなみに、ドレイン-ソース間電圧が9Vしかないので、ドレイン損失が小さいです。要するに、ドレイン-ゲート電圧を 4.3V しかとっていない為です。
前出の通り、必要なのは 300mAのアイドリング電流 と 片側ピーク電圧 4.2V peak です。
FET固定バイアスを電源電圧の半分に取ると、出力電圧は最大(p-p振幅max)取れますけど、使用しない電圧の為にドレイン損失(=FET放熱器の発熱)が増大します。
えーと。
つまり、オリジナル回路の Millett The "Starving Student" hybrid headphone amplifier よりも、アイドリング電流は増えているのですけど、FET放熱器の発熱量が少なくなっているのではないでしょうか?
うーん。
24VのACアダプターを採用して、アイドリング電流を増やした上で、FETの発熱量を少なくする。という設計思想にしてたりするのですが、この回路を組み立てたら、ちゃんと音楽が聴けるのでしょうか? ( おい。。。(^_^; )
ハッキリ言って、実際に組んでみないと解りません。。。(汗
元々は、業者様にカラーアルマイト処理をお願いしている間のWE408Aハイブリッド・ヘッドフォンアンプの実験だったので、PL84/15CW5アンプを組み立てる予定は、実はなかったりします。 (いまさらかよっ!)
いやまあ、“低電圧大電流管”を使用すれば、秋月24V・ACアダプターでも、Millett The "Starving Student" hybrid headphone amplifier タイプのFETソースフォロワ・ハイブリッドアンプを、どうやら製作できるみたいよ?と言いたかった訳で。。。(汗
本日のブログは、なんかもう、どうしようもない事を長々と書いてしまったのですけど、アンプ製作のアイデアというかヒントとなり、このブログをご覧の皆様のお役に立てれば幸いです。(^O^)
( なんじゃそりゃ。。。(^_^; )
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