白山眼鏡店でメガネを購入しました。2012/03/03 22:01

いつもと話題が違うのですが、ご興味ある方もいるかも?と、思ったので書きますが、この度、メガネを新調しました。


私は、昔からラウンドフレーム(丸眼鏡)を愛用しているのですが。。。(汗


フレーム幅が狭くて、レンズがまん丸いメタルフレームの眼鏡。
通常、メタルのラウンドフレームと言うのでしょうか?いわゆる丸眼鏡?は、とてもオーソドックスなデザインで、マンガ、イラストとかによく出てきますけど、意外な事に、あまりメガネ量販店では売っていません。。。(汗


私自身は20年くらい前に、Opticien Loyd (オプティシャン ロイド)のオリジナルを購入して、ずぅ~っと使用していました。


絶版品のオプティシャン・ロイドのオリジナル


眼鏡の右側フレームに【庵作】の刻印が入っているオリジナル製作のメガネですけど、このオプティシャン・ロイドの丸眼鏡は、その眼鏡を製作していた職人さんがお亡くなりになって、随分前に絶版になったようです。。。。(汗


そんな訳で、ラウンドフレーム(丸眼鏡)を購入したかったですけど、ぜんぜん入手できないまま、年月が過ぎ去っていったのですけど。。。


今回、ちょっとしたきっかけでメガネを新調しようと思い調べてみたら、白山眼鏡店でメタルのラウンドフレームを売っているのを発見しました!


白山眼鏡店
http://www.hakusan-megane.co.jp/toppage.htm

ラウンドフレームは、カタログ(↓)の、ずっと下の方に有ります。
http://www.hakusan-megane.co.jp/newframe2.htm



確か、白山眼鏡店のラウンドフレームは鼻当てのないタイプ(鼻の上に載せるタイプ)だったと思ったのですけど、いつのまにか鼻当てが有るタイプも発売になっていたようです。。。(汗


実際に来店して、大きさを確認してみたら、オプティシャン・ロイドの絶版品と、ほとんど同じ大きさだったので、早速購入しました!


オプティシャンロイド絶版品と白山眼鏡店の現行品


ちなみに、白山眼鏡オリジナル眼鏡には、【白山眼鏡店】の刻印が入っていました。

なんか、ウエスタン刻印みたいな感じで、刻印が入っているとやたらと嬉しい気分になってしまう私は、もしかしてダメ人間???


【白山眼鏡店】の刻印




あと、メガネを掛けない人に説明するのは、ムズカシイのですけど。。。(汗

メガネ用のレンズは、中心が薄くて外縁部がとても厚いのです。

私は、小学生の頃からメガネを掛けていたほど目が悪いので、通常のだ円とか四角いフレームですと、レンズの外側の部分がとても厚くなってしまいます。

高屈折率の薄いレンズでも、ぜんぜんダメです。
いわゆる牛乳瓶の底メガネというヤツです。


メガネフレームが真円に近いまん丸い形状ですと、レンズの中心部分だけしか使用しないので、レンズの見た目が薄いメガネになります!


おまけに、フレーム幅の狭い眼鏡ですと、目の中心が外側に寄る(!)ので、外側が薄く内側が厚いレンズの仕上がりになります。


外側が薄く、内側が厚いレンズの仕上がり


上掲載の写真は、レンズ一枚\10.500の高屈折率ガラスレンズを使用しています。
フレーム\26,500+レンズ2枚21,000=\47,500の出費でしたけど、(春日無線EL32アンプ・キットが余裕で買えた!とほほ。。。)レンズの外側が薄いと全然目立たないので、とても良いです。(^O^)


よく伊達メガネ???とか言われるのですけど、実は矯正限界くらいに強いレンズを入れています。


ただし、フレーム幅が狭い小さな眼鏡は、視野の中にフレームが見えるので視野が狭くなります。
特に、横方向の外側のフレームが見えます。。。(汗


通常、だ円とか四角いフレームは視野を確保する為にそういう形状になっている(!)ので、フレーム幅が狭くて丸いレンズですと視野が確保できなくなるのは、当たり前です。。。(汗

ですから、スポーツする時とかクルマの運転には、あまり向かないのでは???とか、個人的に思います。


私自身は、もう20年くらい使用してすっかり慣れているので、まったく支障ないですけど、もしかしたら凄く気になる人がいるかもしれないので、一般的には、あまりオススメしません。


まあ、こんなモノもあるよという話題だと思って頂ければ幸いです。



それにしても、メタルフレームの丸眼鏡はもう入手できないと、すっかり諦めていたので、 白山眼鏡店で売っていて大変助かりました。(^O^)



最近のお気に入りコミックについて その22012/03/05 20:05

以前、最近のお気に入りコミックについて書いたのですが。。。
http://valvolerosso.asablo.jp/blog/2011/07/02/5938878

今回は、その第2弾です。。。


ここ最近、テツさん『 木造迷宮 』がお気に入りです。

おもわず、全巻を大人買いしてしまいました。。。(汗


木造迷宮 (リュウコミックス)

木造迷宮 (リュウコミックス) [コミック]
http://www.amazon.co.jp/dp/4199500766


女中さんのヤイさんに萌えます!

いやなんか、着物+割烹着の女中さん萌えという属性を、自分の中に発見しました。。。(大汗

もちろんヤイさんカワイイですけど、いとこのサエコさんのツンデレっぷりにも萌えます!いやあれはツンデレじゃなくて、クーデレかな???
眼鏡っ娘のセッコちゃんも可愛いです。


そういえば、ダンナさん、いとこのサエコさん、セッコちゃん等、登場人物がみんなメガネを掛けているので、全編メガネ属性が強い(!)ですね。。。

私自身、第五巻のメガネの話が、とても好きです。


(C)アサミ・マート 『木造迷宮』第五巻
(C)アサミ・マート 『木造迷宮』 第五巻


前回、白山眼鏡店でメガネを買いました!とか、突然メガネな話題の記事を書きましたけど、実はこの木造迷宮の話に触発されたりされなかったり。。。(大汗

やっぱ、メガネだよなー。うんうん。     ( なんじゃそりゃ。。。(^_^; )


それに、作品の舞台が昭和30~40年代みたいですので、木造迷宮を読みながら、『次の真空管アンプは、何を作ろうかなぁー』とか妄想すると、まったりとした幸せな気分にれるかも???


あと、アマゾンレビューに、『ヨコハマ買い出し紀行』とか『カブのイサキ』みたいなマンガです。とかありましたけど、確かにそんな感じです。

日常まったり系のコミックですので、読後感は、『ARIA』とか『ヨコハマ買い出し紀行』を、読んだ後のようですね。(^O^)

ついつい繰り返し読んでしまいます。。。(汗


あっ。そうそう。

今月末に、待望の『カブのイサキ』第五巻が出るので、速攻で予約したのは言うまでもありません。。。


カブのイサキ(5) (アフタヌーンKC) [コミック]
http://www.amazon.co.jp/dp/4063878023


もちろん私は、木更津のサヨリ萌え!なんですけど、なんか飛行機の話が好きです。(^O^)

鶴田 謙二(著)冒険エレキテ島も、しっかり購入していたりします。。。(汗


冒険エレキテ島(1) (KCデラックス)

冒険エレキテ島(1) (KCデラックス) [コミック]
http://www.amazon.co.jp/dp/4063761460


複葉機+女性パイロット+ネコが出てくるので、すごくお気に入りです。
主人公の相棒が、エンデバーという名前のハチワレ猫です!

 
(C)鶴田 謙二 冒険エレキテ島(1)
(C)鶴田 謙二 冒険エレキテ島(1)


続きが気になりますけど、アマゾン・レビューを読むと、作者様は遅筆な方らしいです。。。(汗


まあ、私はとりあえず、カブのイサキとGUNSLINGER GIRLと獣の奏者と木造迷宮の続巻が読めれば幸せになれる(!)と思うので、あまり高望みはしない事にします。(^O^)


 ( なんじゃそりゃ。。。(^_^; )



E81Lヘッドフォンアンプ~鉄シャーシが廃版です。2012/03/11 22:12

本日、春日無線に行ってきたのですが。。。

とても急な話で恐縮ですが、E81Lヘッドフォンアンプ(KA-20SH)の鉄シャーシが廃版になります。

ていうか、もうすでに在庫がなくなり、試作で製作したチェレステ色のシャーシを販売中です。。。(汗

これって、チェレステ色がどうしても欲しい人の為に、3台くらい用意しておいた分なんですけど。。。(^_^;


なにげに、こっそりとHPに書いてある。。。
http://www.e-kasuga.net/bunlist.asp?sid=93

E81Lヘッドフォンアンプ チェレステ色シャーシ


いや私も本日初めて聞いた話なんですけど(!)、このシャーシを塗装していた塗装業者が廃業してしまって、もう現在のコストでは製作できなくなってしまったらしいです。。。(汗

最初から、春日HPの案内には『鉄製シャーシ数量限定特別価格!』って謳ってあったように、もともと焼き付け光沢塗装の鉄シャーシのキットで¥21,800という価格設定が、かな~り安価な設定だったので、鉄シャーシが廃版になってしまうのは仕方のない事だと思います。 


あまつさえ、赤色塗装は下地が透けて見えてしまう性質があるので、実は何度も重ね塗りしてあの赤色出していたみたいです。。。(汗
おまけに、発売直後に地震が起きて世間の消費が冷え込んで真空管アンプ・キットが売れなくなってチェレステ色シャーシの話が立ち消えになってしまった(!)ので、もはや赤色とチェレステ色のシャーシは幻と化してしまうかもしれません。すみません。。。(汗

やっぱり、従来のダークカラーのハンマートーン焼付塗装と比較すると、明るい色の光沢焼付塗装は、塗装の手間が大変らしい。。。

後継機のシャーシ手配を検討中ですが、アルミ・シャーシになる予定です。キット価格は、現在のところ未定です。


いやホント、ユーザーの方々には申し訳ないです。。。(汗

ていうか、設計者の私でさえ今日初めて聞いた話なんですけどっ!(笑)

( おい。。。(^_^; )





ちなみに、春日無線の店頭には、今週発売のラジオ技術4月号に掲載される予定の長島氏設計 VT-25シングル が展示されていました。

ラジオ技術 2012年 04月号 [雑誌]
http://www.amazon.co.jp/dp/B007C7QSG4

長島氏ラジオ技術4月号掲載VT-25シングル

春日の新型14KΩシングル用トランスを使用した、
http://www.e-kasuga.net/goods.asp?id=1099
スーパーKNFB方式らしいです。


トリエーテッド・タングステン・フィラメントはやっぱり良いです。(^O^)

個人的にトリタン球が好きなので、アマゾンで上記のラ技4月号を購入しました。。。(汗



Tell Your World と 江の島ワイキキ食堂4巻2012/03/13 17:16

グーグル・クロームのCMで使用された、初音ミクの Tell Your World のCDがアマゾンからきました。
ネットでは配信されてましたけど、CDの発売は3月14日なのです。。。(汗

Tell Your World EP(初回限定盤)(DVD付) [CD+DVD, Limited Edition]
http://www.amazon.co.jp/dp/B006W5UZKM


初音ミクの Tell Your World 江の島ワイキキ食堂 4巻


ついでに、発売されたばかりの江の島ワイキキ食堂4巻も購入したり。。。

江の島ワイキキ食堂 4巻 (ねこぱんちコミックス) [コミック]
http://www.amazon.co.jp/dp/4785938056

3巻は個人的にイマイチだったのですが、4巻は1、2巻の頃の雰囲気かな???


前回の記事でお伝えした通り、E81Lヘッドフォンアンプ(KA-20SH)の鉄シャーシが廃版(ディスコン)になってしまってガッカリしてたのですけど、初音ミクの Tell Your World江の島ワイキキ食堂 4巻のおかげで、ちょびっと元気が出てきました。


ぶっちゃけた話。E81Lヘッドフォンアンプ(KA-20SH)は、しばらく赤色シャーシで発売して、世間の景気が回復したらチェレステ色シャーシを販売したいなぁーと個人的に妄想(!)していたのですが、まさか業者が廃業するとはぜんぜん思っていませんでした。すみません。。。

従来のハンマートーン塗装は、別の業者でもOKらしいのですけど、光沢シャーシの場合は、かなりコストアップになるらしい。。。(汗


いやなんか、かな~りガックリきてたんですけど、
Tell Your World に付属していた- Music clip -DVDを観てたら元気出てきた。


ミュージック・クリップの映像が良く出来ているので、なんかこのDVDを購入する為にお金払いました!みたいな?   ( おい。。。(^_^; )

Tell Your World 付属DVD - Music clip -

Tell Your World 付属DVD - Music clip -

Tell Your World 付属DVD - Music clip -


いまさらナニいってんだ!って感じですけど、初音ミクって音楽だけじゃなくて、映像と一緒に聴かないとダメっていうか、映像を観ながら音楽聴くと感動が増すと言うか。。。(汗

CD単体でスピーカーで聴くと、『あれ?』って感じですけど、DVDのミュージッククリップで映像観ながらヘッドフォンで Tell Your World を聴くと、なぜだか超感動(!)。

うまく言葉にできないんですけど、ヘッドフォンで聴きながら映像を観てると、視覚と聴覚の両方が音場に包まれるような心地良さがあるというか。。。(汗

いやナニ言ってんだオレ。。。

私自身うまく説明できないんですけど、個人的な感想では、ミュージック・クリップDVDを観ながらヘッドフォンで聴く。のがオススメかも。。。(汗


。。。。。


あと、映像と言えばやっぱりグーグル・クロームのCMが良いです。(^O^)

ちなみに、グーグル・クローム・ジャパンが、YouTubeにアップした初音ミクCMは、コレ。(↓)

Google Chrome: Hatsune Miku (初音ミク)
http://www.youtube.com/watch?v=MGt25mv4-2Q



グーグル・クロームの初音ミクCMを観ると、なんかこう、おーし真空管アンプを作るぞー!って気がしてくる。

( なんじゃそりゃ。。。(^_^; )



まあ、そんな訳でテツさん元気出できたので、また真空管アンプを作ろうと思います。

今月末に、グッドスマイルカンパニーから暁美ほむらが発売されるので、これを飾るため(!)の真空管アンプを製作しなければっ!!
 

魔法少女まどか☆マギカ 暁美ほむら (1/8スケール PVC塗装済み完成品)
http://www.amazon.co.jp/dp/B005PM328U

グッドスマイルカンパニー ミカタンブログ 暁美ほむら (1/8スケール)
http://ameblo.jp/gsc-mikatan/entry-11026266723.html



真空管をST管にするとフィギュアを飾った時に、たいへんカッコイイので、ST管にしたいところです。

下掲載(↓)の、初音ミク Lat式Ver.の写真を見て、おーカッコイイなー。と思うのは、やっぱり、レトロな形状のST管を使用した真空管アンプだからかな???などと、自分では思っているのですが。。。(汗

6DJ8-1626シングル グッドスマイルカンパニー 初音ミク Lat式Ver.

上アンプで使用した1626は今まで沢山作ったので、今度は別な球で製作してみたいのですが。。。
とは言っても、ST管はやっぱり人気があってとても高価です。
EL32はもちろんですけど、41、42あたりも今では高価な球です。。。(汗

ST管で真空管アンプを作ろうとすると、どうしても選択肢は限られてしまいますし、なるべく安価な球を使用したいので、今回はトップグリッド真空管であるところの89Y、あるいは38にする事にしました。


真空管 89Y
トップグリッド真空管 89Y

真空管 38
トップグリッド真空管 38



三結特性図にロードラインを引いて、ざっくりと出力を計算してみたら、
89Y三結で、0.4W。
38三結で、0.3W。
というところでした。

ヘッドフォンアンプ兼用のミニアンプとしては妥当な出力でしょうか。。
ていうか、200V以下の低電圧で三結にすると、実質これくらいしか出力取れません。

もっと出力が取れる球でしたら、人気が出て乱獲されて市場からなくなっていたハズ(?)です。
プレート損失一杯まで使用しても三結ですと1W出ない小出力球ですから、今でも市場にある。と考えられます。けど、たしか38はラジオ技術で作例が出たせい(?)なのか最近あまり見かけないです。

89Yの方が若干出力を大きく取れるのですけど、なぜだか38から消えつつあります。不思議です。やっぱり、ラジオ技術で作例が出たせい???

まあ、そこら辺をいくら邪推したところでしょうがないですから、とりあえず、サクサクと真空管アンプを作っていきたいと思います。


次回からは、89Y/38真空管アンプ製作の予定です。たぶん。。。(汗

(次回につづく)


2012.03.14 追記

初音ミクの Tell Your World CDに付属しているDVDミュージック・クリップ映像ですけど。。。

制作元の TOYS FACTORY が、公式にYoutubeで公開してたりします。
しかも、1080p フルHD画質だったりする。。。(汗


livetune feat. 初音ミク「Tell Your World」Music Video
http://www.youtube.com/watch?v=XgeICLjIf8Y


えーと。


お金払って購入したDVDよりも、画質と音質が良いような気がするのは、きっと気のせい。。。


( なんじゃそりゃ。。。(^_^; )


6DJ8-89Yシングル真空管アンプ2012/03/17 15:57

前回の記事で書いたとおり、ST管で真空管アンプを作ろうと思います。

なるべく安価な球を使用したいので、今回はトップグリッド真空管であるところの89Y、あるいは38にする事にしました。

とりあえず、6DJ8を初段にした89Yシングルアンプを設計していきます。


真空管 89Y


それで真空管アンプを設計する際に使用する三結特性図(Ep-Ip図)ですけど、今回の89Y/38アンプでは、高間欣也氏が手作りアンプの会のサーバーで公開しているところの『 Ep-IpCurveデータ集 』を使用させて頂きました。

高間さまの『 Ep-IpCurveデータ集 』
http://www.tezukuri-amp.org/bunkakai/sokutei/Ep-IpCurve/Ep-IpCurve.html

89Y/38は、以前よりアンプを製作したいと思っていたのですが、三結特性図がないためにとても難儀していたのですけど、高間さまの『Ep-IpCurveデータ集』には、その辺のマイナー球の三結特性はもちろんの事、膨大な数の真空管実測特性が掲載されているので大変素晴らしいデータ資料だと思います。

この度、89Y/38のデータを使用させて頂きました。
この場を借りてお礼を申し上げておきます。ありがとうございました!


38の三結特性図
http://www.tezukuri-amp.org/bunkakai/sokutei/Ep-IpCurve/pdfs/38.pdf

89の三結特性図
http://www.tezukuri-amp.org/bunkakai/sokutei/Ep-IpCurve/pdfs/89.pdf


なお、フランクHPにある資料ですと、89Y三結時は代表特性のみですし、38に至っては、三結時のデータはありません。。。(汗

http://www.mif.pg.gda.pl/homepages/frank/sheets/021/3/38.pdf
http://www.mif.pg.gda.pl/homepages/frank/sheets/021/8/89.pdf



そんな訳で、高間さまの『 Ep-IpCurveデータ集 』を使用して、89Yシングルのロードラインの検討を行っていきます。




【出力段】の設計


OUT41-357出力トランスの許容電流は、20mAです。

出力トランスの許容電流が20mAですから球のバラツキを考慮して、
回路に流すプレート電流は17mAくらいとしました。


また以前製作した1626アンプの初段6DJ8の動作条件を参照すると、
http://valvolerosso.asablo.jp/blog/2011/10/30/6177752
片側ピークで50Vpeak(100Vp-p)くらいはゲインが取れそうです。

-6dBのNFBを掛けると想定しておくと、-6dBは0.5倍ですので、

50V×0.5= 25V

従って、-6dBのNFBを掛けたとしても、出力段89Yイアスを-25Vあたりまではスイングできそうだなと予想します。

以上の事から、89Y三結特性図にプレート電流17mAのラインを引いて、バイアス-25Vあたりのバイアス線の交点を探してみます。

特性図の目盛りがおおざっぱでプレート電圧が判りにくいですけど、
とりあえず、バイアス-25V、プレート電流17mAの交点をプロットしてみます。交点はおおよそプレート電圧168Vくらいのようです。


89Yの動作点内部抵抗は3.5KΩくらいですので、その2倍は7KΩですので、7KΩのロードラインを引いてみます。


89Y 三結特性図 ロードライン検討 


上記のロードラインと、ゼロバイアス線との交点のプレート電流は、およそ29mAくらいなので、その1/2は、14.5mAですので、どうやら
電力効率最大の動作点よりも若干プレート電流が多い動作点のようです。

けど、これ以上バイアスは深くできませんし、電力効率最大の動作点よりもプレート電流を多く取ると出力は減りますけど二次歪みは改善されますので、とりあえずこの動作点に決定しました。


従って、動作基準点は、

プレート電圧168V、プレート電流17mA、バイアス-25V、負荷7KΩ、カソード抵抗1.5KΩ

とします。



さて、出力段の動作点が決定したら、後は【B電圧】を求めます。

プレート電圧168Vにバイアス電圧25Vを加えた、
対アース電圧のプレート電圧193Vに、
出力トランス直流抵抗(DCR)電圧降下分を、さらに加えたものが、
【B電圧】です。

春日製OUT41-357の出力トランス一次側/直流抵抗(DCR)は、
330Ωですので、電圧降下は、

(プレート電流)0.017A×(DCR)330Ω = 約5.6V

193V+5.6V= 198.6

これが、いわゆる【B電圧】で、これを求めないと設計できないという、
回路のキモです。


【初段】の設計

 
B電圧が求まりましたので、次は初段の6DJ8の設計です。

とは言っても、以前製作したNEW1626アンプの初段6DJ8の動作条件を参照して動作点はほぼ一緒です。


89Yシングル用 6DJ8初段ロードライン 


プレート電圧99V、プレート電流2.5mA、バイアス-3V、
カソード抵抗1.2KΩ、負荷抵抗33KΩ、デカップリング抵抗5.6KΩ


入力電圧を、2Vpeak(=1.41Vrms)に想定していますので、かなり強引な設計です。
6DJ8で、なんとかゲインを取ろうという苦労が偲ばれます。。。(汗
まあ、6DJ8でドライブするのですから、このあたりはしょうがないです。



【電源平滑部】の設計


まず、電源トランスの出力電圧を予想します。

出力電圧については、書籍『情熱の真空管』 P.111に書いてあります。
今回の回路ですと1.35倍と仮定して、

170V×1.35 = 229.5V  約230


また、これまでの設計から、

出力段 17mA×2 = 34mA
初段 2.5mA×2 = 5mA
270KΩのブリーダーとすれば、0.73mA

とすると、回路に流れる総電流は、合計39.7mAです。


出力電圧230Vから、【B電圧】198.6を引いて、
回路の総電流39.7mAで割れば電源平滑部の抵抗値が求まります。

(230V-198.6V)/0.0397A = 790.9Ω

790.9Ω÷4 = 198Ω
 
よって、電源部の抵抗は、200Ω3W を4個、使用します。



以上のような経緯で、6DJ8-89Yシングルアンプを設計しました。
計算上の出力は、およそ0.41Wでした。


通常、89Y38では、89Yの方が出力が取れるので、私も今回は89Yで製作しようと考えていたのですが、38の方もプレート電圧をアップさせて、Ep=200Vくらいにすれば、0.42Wくらいは出るようです。

つまり、

89Y三結 → Ep=170Vくらいで、出力0.41W
38三結  → Ep=200Vくらいで、出力0.42W

みたいな雰囲気でしょうか???

もちろん、プレート電圧とプレート電流を増やせば、もっと出力取れますけど、トランス類が大げさになってアンプ規模がかなり大規模で仰々しい感じになってしまいます。。。(汗

ミニアンプにする為に、出力をわざと落としています。すみません。。。


最初の心づもりでは、やっぱり89Yでアンプを作るつもりでしけど、ロードラインを検討していたら、38の方もなかなか面白いです。

今現在の感じですと、38でシングルアンプを作る事になりそうです。


真空管 38


次回は、6N2PEV-38シングル真空管アンプの予定です。


(次回につづく)


12AX7-38シングル真空管アンプ(1)2012/03/18 17:10

前回の記事に引き続き、今回は、38シングル真空管アンプを設計していきます。

まず、今回のアンプ製作に使用する電源トランスについて書きます。


89Y/38用 特注小型電源トランス


89Y/38シングルアンプ用に、小型のバンド型トランスを春日無線に特注しました。

0-170-190V 70mA  0-6V 1.2A の小型バンド型トランスです。

私個人的にST-12サイズの真空管は小さくてカワイイので、トランス類も小さくしてシャーシの大きさをミニサイズにした方がカッコイイような気がしたので、わざわざ特注しました。。。(汗

89Yと38では、プレート電圧&ヒーター容量が異なるのですけど共通化して両方に使用出来るようにしました。
ただし、総容量が20VAを超えないように使用します。

89Y/38用電源トランスの仕様

特注トランスの型番は、H24-03111ですけど、単品特注製作ですので製作費は4千円くらいするので、あまりオススメできません。。。(汗

89Y/38のヒーターをシリーズ接続して12.6V点火すれば、春日無線KmB90Fが使用できます。
容量もAC80mA(DC50mA)と大きいですし価格も¥4300と安価ですので、そちらの方がよろしいと思います。

一般的には、89Y/38の出力段のプレート電流を20~22mAくらい流して、KmB90F+出力トランスKA-5730の組み合わせで製作するのが普通かもしれません。。。(汗

ただし、三結で出力を大きく取ろうとするとバイアスが深くなって双三極管で簡単にドライブするという訳にいかなくなってしまいます。
私個人は、出力を落としてバイアスを小さくして入手容易な双三極管ドライブにしたという次第です。
。。(汗



さて、それでは前回の記事と同様に高間欣也氏が手作りアンプの会のサーバーで公開しているところの『 Ep-IpCurveデータ集 』を使用させて頂き、38シングル真空管アンプの設計をしていきたいと思います。

高間さまの『 Ep-IpCurveデータ集 』
http://www.tezukuri-amp.org/bunkakai/sokutei/Ep-IpCurve/Ep-IpCurve.html

38の三結特性図
http://www.tezukuri-amp.org/bunkakai/sokutei/Ep-IpCurve/pdfs/38.pdf

フランクHP 38データシート
http://www.mif.pg.gda.pl/homepages/frank/sheets/021/3/38.pdf


【出力段】の設計

特注した電源トランス 出力電圧190V 許容電流70mA 70mA×0.64=44.8mAですので、
ブリッジ整流の場合の電源トランス許容電流は、約45mAです。

一方、OUT41-357出力トランスの許容電流は、20mAです。

出力トランスの許容電流が20mAですから球のバラツキを考慮して、
回路に流すプレート電流は17mAくらいとしました。


また以前製作した1626アンプの初段6DJ8の動作条件を参照すると、
http://valvolerosso.asablo.jp/blog/2011/10/30/6177752
片側ピークで50Vpeak(100Vp-p)くらいはゲインが取れそうです。

-6dBのNFBを掛けると想定しておくと、-6dBは0.5倍ですので、

50V×0.5= 25V

従って、-6dBのNFBを掛けたとしても、出力段38イアスを-25Vあたりまではスイングできそうだなと予想します。
また、電源トランスの出力電圧が190Vですので、プレート電圧は200Vくらいまでなんとか掛けられそうです。


以上の事から、38三結特性図にプレート電流17mAのラインを引いて、プレート電圧200Vあたりのバイアス線の交点を探してみます。
プレート電圧200Vとプレート電流17mAの交点のポイントは、だいたいバイアス-22Vくらいのようです

38の動作点内部抵抗は4KΩくらいですので、その2倍は8KΩですけど8KΩタップがありませんので、7KΩのロードラインを引いてみます。


38 三結特性図 ロードライン検討


上記のロードラインと、ゼロバイアス線との交点のプレート電流は、およそ30mAくらいなので、その1/2は、15mAですので、どうやら電力効率最大の動作点よりも若干プレート電流が多い動作点のようです。

けど、電源トランスの出力電圧が目一杯ですのでこれ以上プレート電圧は上げられません。電源平滑にチョークを採用すればもう少しだけプレート電圧は上げられますが。。。(汗
けど、できれば簡単にRC平滑にしたいところですし、電力効率最大の動作点よりもプレート電流を多く取ると出力は減りますけど二次歪みは改善されますので、とりあえずこの動作点に決定しました。




従って、動作基準点は、

プレート電圧200V、プレート電流17mA、バイアス-22V、負荷7KΩ、カソード抵抗1.3KΩ

とします。



さて、出力段の動作点が決定したら、後は【B電圧】を求めます。

プレート電圧200Vにバイアス電圧22Vを加えた、
対アース電圧のプレート電圧222Vに、
出力トランス直流抵抗(DCR)電圧降下分を、さらに加えたものが、
【B電圧】です。

春日製OUT41-357の出力トランス一次側/直流抵抗(DCR)は、
330Ωですので、電圧降下は、

(プレート電流)0.017A×(DCR)330Ω = 約5.6V

222V+5.6V= 227.6

これが、いわゆる【B電圧】で、これを求めないと設計できないという、
回路のキモです。


【初段】の設計

 
B電圧が求まりましたので、次は初段の6DJ8の設計です。

とは言っても、前回設計した89Yアンプの初段6DJ8の動作条件を参照して動作点はほぼ一緒です。

B電圧が30Vくらい高いので、ロードライン起点を高圧側に移動できるので、負荷抵抗の値を39KΩと増やして、ゲインを若干アップさせます。

38用 初段6DJ8ロードライン

プレート電圧99V、プレート電流2.5mA、バイアス-3V、
カソード抵抗1.2KΩ、負荷抵抗39KΩデカップリング抵抗12KΩ


入力電圧を、2Vpeak(=1.41Vrms)に想定していますので、かなり強引な設計です。
6DJ8で、なんとかゲインを取ろうという苦労が偲ばれます。。。(汗
まあ、6DJ8でドライブするのですから、このあたりはしょうがないです。


以上の経緯により、6DJ8-38シングル真空管アンプを設計したのですが。。。

ここまで設計して、ハタと気がつきました。。。(汗

B電圧が220Vくらい出ているので、12AX7でもドライブできるかもしれません。

μの大きい球はゲインが取れるイメージがありますけど、内部抵抗の大きな球は200V以上の高電圧を掛けないと、実際はゲインが取れないです。

試しに、12AX7でロードラインを引いてみました。


38用 初段12AX7(6AV6、6N2PEV)ロードライン

12AX7の特性図は6AV6特性図で代用しています。
http://www.mif.pg.gda.pl/homepages/frank/sheets/093/6/6AV6.pdf


実際にロードラインを引いてみると、B電圧220Vくらいですと、まだちょっとキツイようです。

動作点をバイアス-1.5V辺りに設定して±1Vスイングさせると、初段バイアスは、-0.5~2.5Vの間をスイングするので、初速度電流領域にちょろっと引っかかってしまうようです。。。(汗

けど、6DJ8ドライブの場合は、入力電圧を、2Vpeak(=1.41Vrms)に想定していましたけど、12AX7ドライブですと、ラインレベル入力電圧を、1Vpeak(=0.71Vrms)あたりに想定できそうですので感度は良くなりそうです。
携帯プレーヤーを音源(ソース)にする場合は、12AX7ドライブの方が良いかな???と、ちょろっと思いました。

あと、12AX7ドライブにするとかなり歪みが増えるので、机上検討上の二次歪みの打ち消し効果がアップします。

。。。。。

まあ、なんといいますか、正直に告白すると、6DJ8ドライブにすると、以前製作した、NEW6DJ8-1626シングル真空管アンプと、ほとんど同じようなアンプになってしまう(!)ので、製作意欲がちょびっとダウンするという個人的な事情があります。。。(汗

初段の出力インピーダンスは、もちろん6DJ8ドライブの方が圧倒的に低いのですけど、同じだとつまらないので今回は12AX7ドライブで製作しようと考えています。

個人的な事情ですみません。。。(汗

そんな訳で、初段は12AX7相当管にする事にして、動作点は、

プレート電圧158V、プレート電流0.6mA、バイアス-1.5V、
カソード抵抗2.7KΩ、負荷抵抗100KΩデカップリング抵抗15KΩ


と、いうところです。。。(汗

実際に使用する球は、手持ちの関係から、12AX7の6.3V専用球の6N2P-EV-OSを使用します。


【電源平滑部】の設計


まず、電源トランスの出力電圧を予想します。

出力電圧については、書籍『情熱の真空管』 P.111に書いてあります。
今回の回路ですと1.35倍と仮定して、

190V×1.35 = 256.5V


また、これまでの設計から、

出力段 17mA×2 = 34mA
初段 0.6mA×2 = 1.2mA
270KΩのブリーダーとすれば、0.8mA

とすると、回路に流れる総電流は、合計36mAです。


出力電圧256.5Vから、【B電圧】227.6を引いて、
回路の総電流36mAで割れば電源平滑部の抵抗値が求まります。

(256.5V-227.6V)/0.036A = 802.8Ω

802.8Ω÷4 = 200.7Ω
 
よって、電源部の抵抗は、200Ω3W を4個、使用します。


次回は、ゲイン配分の確認と、最大出力の計算をご紹介する予定です。


(次回につづく)


12AX7-38シングル真空管アンプ(2)2012/03/19 20:44

引き続き、12AX7-38シングル真空管アンプの設計です。

今回は、回路のゲイン配分最大出力を確認します。

これを実施しておかないとNFBを掛けたら出力段バイアスをフルスイングできなくなった!という事が起こりがちです。
私自身、何度も経験しました。。。(汗



さて、初段12AX7(6N2P-EV)の動作条件は、

プレート電圧158V、プレート電流0.6mA、バイアス-1.5V、
負荷抵抗100KΩ、カソード抵抗2.7KΩ、デカップリング抵抗15
KΩ 

でしたので、とりあえず、グラフが読みやすいように、初段を±1Vスイングさせると、基準のバイアス-1.5Vを中心にして87.2KΩロードライン上の、バイアス-0.5Vから-2.5Vまでスイングします。


38用 初段12AX7(6AV6、6N2PEV)ロードライン


その時の、電圧の変化量は、

ゼロバイアス側 → 158V-98V=60
カットオフ側   → 200V-158V=42

特性曲線の右下のバイアスの間隔が詰まっているので、
カットオフ側【42V側】は、どん詰まりになって、
このように歪む訳です。(←二次歪みの発生)

シングル二段増幅は、初段と出力段の位相が逆になるので、このどん詰まりの【42V側】は、出力段のゼロバイアス側をスイングする事になります。(←コレ重要)


出力段のバイアスは、-22Vですので、
22Vを42Vで、割ると、22÷42V=0.524

まあなんと言いますか、アタマの中で仮に、NFBが掛かって初段のゲインが、0.524倍になった。とでも考えて下さい。
初段のゲインは変化しないのですけど、便宜上そう考えて下さい。。。(汗


いっぽう、初段のゼロバイアス側【60V側】は、
60V×0.524=31.4V

となり、

NFBがかかって、初段のゲインが、0.524倍されたと想像すると。。。

出力段のゼロバイアス側は、42V×0.524=22V
出力段のカットオフ側は、  60V×0.524=31.4V

となって、初段をワザと歪ませると、出力段のバイアスを、カットオフ側に-31.4V。
つまり、9.4V分を余計に、オーバー・スイングしてくれる訳です。


38 三結特性図 ロードライン検討


通常の場合ですと、出力段の最大出力は、

262V-115V=147V
147V÷2√2=51.97V
51.97^2÷7000Ω=0.386W
計算上の出力は、0.39W ですけど、

初段を歪ませて、オーパースイングさせると、
カットオフ側のバイアスは22V+31.4V=53.4Vまで振り込むので、
およそバイアスを-53Vまでスイングさせたとすると、

280V-115V=165V
165V÷2√2=58.3V
58.3^2÷7000Ω=0.49W

と、なって、出力段の歪みと出力が改善されて、最大出力は、0.5W となります。

これが、いわゆる
“ シングル二段増幅における二次歪みの打ち消しテクニック ”
です。

打ち消すと言うよりも、遊び電流を活用して設計動作点を超えて、オーバー・スイングさせる(振り込ませる)イメージが近いと思うのですけど。。。


最初に仮定した初段入力電圧の±1Vは、ピーク値ですから、

1Vpeak÷√2=0.71Vrms(実効値)

0.524倍のNFBは、おおよそ-5.6dBですので、

入力0.71Vrms、NFB-5.6dBで、
フルパワー0.5Wというアンプになるでしょうか?



これまでの検討の結果から、回路図を作成しました。


6N2PEV-38シングル回路図


P-G帰還抵抗値は、とりあえずの便宜上で 1MΩ としました。

実際は、カソード帰還との兼ね合いで、NFBが-5.6dBくらいになるようにP-G帰還抵抗値を、カットアンドトライで決定していきます。

あと、出力段38のカソード抵抗値1.3KΩですけど、市販されている3W抵抗には1.3KΩの値があまりないので、1.5KΩ3W抵抗に10KΩを並列接続して、合成抵抗値1.3KΩとしています。



また、初段を6DJ8にした場合の回路図は、こちらです。


6DJ8-38シングル回路図



次回は、実際のアンプ製作工程を、簡単にご紹介する予定です。

(次回につづく)





(おまけ)

ベテランの方ならよく分かっている処なのですが、もともと初段を歪まして、出力段の二次歪みを改善しよう!という手法は、実際はそんなにうまいこと全周波数帯域で相殺できるモノではありません。。。(汗

初段と出力段の位相が逆という仮定なのですけど、現実は段間の時定数回路(カップリング)があるので位相がズレているはずです。
ですから、初段を歪まして出力段の二次歪みを改善しても、実際の実情はNFB(カソード帰還+P-G帰還)によって諸特性が改善されているのだと、私個人は考えてたりします。


あと、最大出力についても、プレート電圧のピークからピークを取った電圧変化量ΔEpで計算する式ですので、実際は真空管がカットオフするまで、(つまり波形がクリップするまで)ダラダラと出力は増え続けます。


とは言っても、初心者の方に細かい話をしても混乱するだけなので、そこら辺のところはあまり突っ込まずに、さらりと流してくださるようお願い申し上げます。。。(大汗


( なんか苦しい説明だな、おい。。。(^_^; )


12AX7-38シングル真空管アンプ(3)2012/03/22 13:47

引き続き、12AX7(6N2PEV)-38シングル真空管アンプを製作しています。

現在、アンプ外装の組立を行っていますので、その様子を簡単にご紹介致します。


(1)6N2PEV-38シングル真空管アンプに使用するシャーシは、タカチのYMS-200とMB-31です。
6N2PEV-38シングル真空管アンプに使用するシャーシ


(2)ステンレス・シャーシの加工はとても大変です。。。(汗
ステンレス・シャーシの加工はとても大変です。

《重要!》
ステンレス(鉄)シャーシの金属加工はとても危険ですので、初心者の方は絶対にアルミ製シャーシを使用した方がよろしいです。。。(汗



(3)ステンレス・シャーシと外装パーツ類
ステンレス・シャーシと外装パーツ類

出力段38は、UY(5ピン)ソケットです。グリッド・キャップは9mmです。
最近は、ソケットとグリッド(プレート)・キャップが、なにげに高価だったりします。。。。(汗


(4)シャーシに各種パーツを取り付けていきます。
各種パーツの取り付け

MT9ピン下付けのタイト金メッキ・ソケットが手元にあったので、初段ソケットを変更しました。。。


(5)タカチMB-31ケースを流用して、電源トランス・ケースにします。
タカチMB-31ケースを流用した電源トランスケース


(6)電源トランス・ケースは、あらかじめビス止めします。ビス一本だけトランスの真下に位置するので、ザグリ加工して皿ビスによる目隠しボルトにしています。
電源トランス・ケースは、あらかじめビス止めします。


(7)電源トランスのラグ端子はハンダ付けしにくいので、あらかじめ予備配線をしておきます。
電源トランスの予備配線


(8)予備配線した電源トランスを取り付きます。春日の6B型トランスは、端部を折り曲げて斜めに取り付けます。
こうしないとMB-31ケースに入りません。。。(汗
電源トランスを、斜め方向に取り付け

ちなみに、出力トランスをステンレス鉄シャーシ内に設置して電源トランスからの磁束を遮断している上に、電源トランスと出力トランスの距離を離しているので、電源トランスの取り付け方向は、まったく関係ありません。
いちおう、電源トランスの磁束の一番少ない方向を、初段管の位置に向けています。


(9)ボリュームの予備配線をします。
ボリュームの予備配線


(10)予備配線したボリュームを取り付けます。
予備配線したボリュームを取り付け


(11)アクリル・ステージを設置するためのジェラコン・スペーサを取り付けます。
ジェラコン・スペーサを取り付け


(12)アクリル・ステージを取り付けます。
アクリル・ステージの取り付け


(13)組立時のキズ防止のために、養生テープを貼っておきます。
組立時キズ防止に養生テープを貼ります。



以上で、38シングル真空管アンプの外装組立が終了しました。。。(汗

次回は、内部配線のハンダ付けをご紹介する予定です。


(次回につづく)



グッドスマイルカンパニー 1/8 暁美ほむら がきました。2012/03/22 14:32

12AX7(6N2PEV)-38シングル真空管アンプの外装組立が終了したので、内部配線のハンダ付けの準備をしています。


6N2PEV-38アンプのシャーシ内の様子(↓)。
6N2PEV-38シングル真空管アンプ シャーシ内部


使用するパーツ類を、簡単にご紹介致します。

まずは、抵抗類から。。。


12AX7(6N2PEV)-38シングル真空管アンプ 使用する抵抗類

ダイオードは、ウルトラファーストリカバリーUF4007
グリッド抵抗、初段カソード抵抗、発信止抵抗は、デールRN60
ヘッドフォン出力部の減衰/分圧抵抗も、デールRN60です。
ヘッドフォン出力部のダミーロード8.2Ωは、松下製酸金1W。
電源部、デカップリング抵抗は、タクマン酸金
ブリーダーはリケンの金皮(100KΩを超える抵抗がタクマンにはない為)

初段負荷100KΩは、英国WELWYNのカーボン・フィルムA3
出力段カソード抵抗は、デールRS-2B巻線抵抗1.5KΩに、RN60の10KΩを並列接続して、1.3KΩにします。



次は、コンデンサー類です。


12AX7(6N2PEV)-38シングル真空管アンプ 使用するコンデンサー類

電源の電解コンデンサーは、かなり以前に秋月で購入した特価品の日ケミKMR 400V 180μF
コンデンサインプット1段目とデカップリングは、KMG 350V 33μF
パスコンは、かなり個人的な好みで、エルナーRFOピュアキャップ
100Vスパークキラーは、岡谷S1201
ポリプロピレン・フィルムとAC250Vスパークキラーは日通工
カップリングは、ロシアンミリタリー K42y-2 500V 0.047μF




。。。みたいな感じで、使用するパーツを物色してハンダ付けの準備をしていたら、アマゾンからグッドスマイルカンパニー1/8 暁美ほむらがきました。。。(汗



魔法少女まどか☆マギカ 暁美ほむら (1/8スケール PVC塗装済み完成品)
http://www.amazon.co.jp/dp/B005PM328U

グッドスマイルカンパニー ミカタンブログ 暁美ほむら (1/8スケール)
http://ameblo.jp/gsc-mikatan/entry-11026266723.html



早速、開封して現物の出来具合をチェック(!)します。
 (おい)


グッドスマイルカンパニー 魔法少女まどか☆マギカ 暁美ほむら がきました。。。(汗


おおーっ!
スゴイです。
サンプル写真(デコマス)と、ほぼ同じ出来です。(^O^)


グッドスマイルカンパニー 魔法少女まどか☆マギカ 暁美ほむら 実物チェック!
グッドスマイルカンパニー 魔法少女まどか☆マギカ 1/8 暁美ほむら 実物チェック!

グッドスマイルカンパニー 魔法少女まどか☆マギカ 暁美ほむら 実物チェック!
グッドスマイルカンパニー 魔法少女まどか☆マギカ 1/8 暁美ほむら 実物チェックっ!!


ほむほむのお美しいお顔を拝見させて頂きましたっ!

さすが、グッスマさん、良い仕事します!!(^O^)


いやもうなんか、俄然ハンダ付けする気が沸いてきたっ!

頑張ってハンダ付けして、12AX7(6N2PEV)-38シングル真空管アンプの上に載せて、写真撮るぞーっ!!と、新たに決意するテツさんでありました。。。(汗


( なんじゃそりゃ。。。(^_^; )









追伸

その後、自分で書いたブログを読んでみて驚愕したのですが。。。

ごく当たり前のように自然に、英国WELWYNのカーボン・フィルム抵抗、デールRS-2B巻線抵抗、エルナーRFOピュアキャップ、ロシアンミリタリー K42y-2コンデンサー等と、グッドスマイルカンパニー暁美ほむら(!)を、まったく同一に違和感なく紹介している自分(!)を発見して、いまさらながらビックリしました。。。(汗

私の中では、抵抗/コンデンサー/フィギュアが、完全に同じ扱いのようです

テツさんにとって、フィギュアは真空管アンプの重要機能部品なのです。きっと。。。


( なんじゃそりゃ。。。(^_^; )


カブのイサキを読んで、真空管12A5を測定した。2012/03/25 20:07

えーと。

12AX7(6N2PEV)-38シングル真空管アンプのハンダ付けは終了していません。
暁美ほむらを楽しみにしていた方には申し訳ありません。。。(汗



さて。。。


この週末、アマゾンから待望の『 カブのイサキ 5巻 』がきたので、いそいそと読みふけるテツさんでありました。。。

それで、『 えっ? そーいう展開なの???』みたいな、私個人としては、ちょっと予想外の展開でした。。。(汗

けど、『 ヨコハマ買い出し紀行 』の劇中にも、高々度を飛行する巨大飛行機ターポンとか、人型キノコ(水神さま)とか、伏線とは思えない謎(!)がチラホラあったので、たぶんそれっぽい要素の不思議エピソードなのかなー。と思いました。


それで予想の斜め上をいく展開(!)に、なんだかホンワカした未体験ゾーンに突入した気分になったので、日曜日の午後のまたーりとした気分も相まって、自分にとっての未体験を経験したくなった(?)ので、かねてより謎の真空管であった『 12A5 』を測定してみる事にしました。


なんとも、我ながら謎の思考回路(!)で恐縮ですが。。。
ていうか、なんでそういう事になるのか、それこそ不思議です。。。(汗  

ほむほむの写真を早く撮りたいハズなのに。。。
自分の行動が理解できません。。。(汗

試験の最中に、いきなり部屋の掃除を始めるみたいな?
いや、それ違うか???       ( おい。。。(^_^; )


カブのイサキ5巻と真空管12A5
カブのイサキ5巻と真空管12A5(軍用シルバニア製)


真空管12A5は、10年以上前から所有していた球ですけど、三結特性が不明でしたので、ずいぶん長いこと手つかずでした。。。(汗


過去記事の、高間欣也さま『 Ep-IpCurveデータ集 』を見て、初めて12A5の三結特性を知った次第です。


高間さまの『 Ep-IpCurveデータ集 』
http://www.tezukuri-amp.org/bunkakai/sokutei/Ep-IpCurve/Ep-IpCurve.html

12A5の三結特性図
http://www.tezukuri-amp.org/bunkakai/sokutei/Ep-IpCurve/pdfs/12A5.pdf



それで、上記のデータは、バイアス・ピッチが不明なのですけど、そもそも三結データがあるだけでとても有り難い話なので、バイアスのデータ部分は実際に自分で現物を計測してみるかな。と思っていました。。。(汗

バイアスが『-15V』毎なのか、『-5V』毎なのかは、現物の球を測定してみれば、すぐに判明する事です。(^O^)



そんな経緯で、手持ちの真空管アンプに接続して、実際に測定してみました。


12A5を実際に測定してみる。
12A5を測定中。。。


結果は。。。

プレート電圧 148.6V
プレート電流 36mA
バイアス -27.5V


くらいの数値でしたので、三結特性図に上記の値をプロットしてみると、どうやら三結時のバイアスは、『-15V』毎のようです。

-15V、-30V、-45V、-60V、-75V、-90Vですから、かなりバイアスが深くて感度の悪い球のようです。
12A5の三結は、71Aのような雰囲気の古典球っぽい???


しかも、ソケットが、Ut(スモール・ユーティー)ですので、とても利便性の悪い球です。

私は10年以上前に軍用Utソケットを入手しましたけど、現在、秋葉原で販売しているお店はないのではないでしょうか???
通販では、フロービスで中国製タイトを販売しているようですが。。。


軍用Ut(スモール・ユーティー)ソケット


まあ、そんな訳で、バイアスがとても深くてドライブするのが面倒くさそうですし、プレート電流も30mA以上流すような球みたい?ですので、ミニアンプを製作するのはちょっと無理なようです。
ST-12サイズですので、38三結シングルの次のアンプ候補だったのですけど、どうやらダメっぽい。。。(汗


けど、三結時の内部抵抗が、おおよそ1.7KΩくらいと低いですから、たぶん世の中には、この球のファンが結構いるのでは?と思いました。

ちゃんとしっかり、Utソケットを確保してアンプを製作しているのだろうなー。と想像してみたり。。。(汗


。。。。。


今すぐではなく、数年後に大きなシャーシサイズで製作する時に使用してみたい球だなぁー。と、実感したテツさんでありました。


( なんじゃそりゃ。。。(^_^; )