FETハイブリッドμフォロワ・ヘッドフォンアンプ(7)2012/01/21 18:48

引き続き、FETハイブリッドμフォロワE90CCヘッドフォンアンプ零号機です。

便宜上、これからは零号機(改)と呼びます。  ( おい。。。(^_^; ) 


ハンダ付けが終了したので、各部の電圧を測定しました。

ハイブリッドμフォロワE90CC零号機(改) 各部の電圧測定
E90CCパラレルカソード電圧(=バイアス電圧)を測定しています。
設計値は2Vでしたけど、実測値は、2.036Vでした。
カソード抵抗の実測値は、91Ωでしたので、プレート電流は、
2.036V÷91Ω=22.4mAです。
ドレン電圧の設計値は151.8Vでしたけど、実測値は156.3でした。

本当は、電源部の抵抗は470Ω10Wを2個とか入れるべきなのかもしれませんが、手持ちの関係で390Ω5Wを2個入れているので電圧降下が少なく、ドレン電圧が高めに出ています。


ご参考までに、回路図を掲載します。


ハイブリッドμフォロワE90CC零号機(改) 回路図

目ざとい方は前回の内部写真で気が付いているかもしれませんが、FETがTO-92パッケージ品種になっています。


実は、ただ改修するだけでは芸がないかと思ったので(!)、零号機(改)は、FETの品種を変更しています。


真空管がフィリップスSQなので、FETもフィリップス製(!)にしました。

フィリップス BSN304A データシート

フィリップス BSN304A です。

フィリップス BSN304A 外観

C(iss)=57pFですけど、データシートによっては100pFという記載もあります。

データシートはこちら。
http://www.datasheetcatalog.org/datasheet/philips/BSN304A.pdf


まあ、BSN304A 10個の値段で、STD1LNK60Z-1 が30個(!)買えてしまいますし、FETのソースフォロワでは品種を変えても音は変わらないと思うので、私個人的にはあまりオススメしません。。。(汗

STD1LNK60Z-1 の方が、耐圧&ドレン損失&許容電流も大きく、いろいろ流用できるうえに安価なので、STD1LNK60Z-1の方が良いと思います。


ただ、真空管がフィリップスなのでそれに合わせただけ(!)です。。。(汗


フィリップス E90CC


極めて個人的な、精神衛生上の問題です!!

( なんじゃそりゃ。。。(^_^; )




いやまあ、それよりももっと重要な事が、実はありまして。。。(汗


上掲載の回路図において、アウトプットの抵抗が2KΩになっていますけど、この部分は、1~2KΩくらいの小さな値にした方が良いです。


電源投入から数分間、アウトプット・カップリング電解コンデンサーの『洩れ電流』が数mAあるようです。
ヘッドフォンを接続して電源を入れると、洩れ電流はヘッドフォンを経由してアースに落ちますので問題ありません。


しかしながら、ヘッドフォンを接続しないで電源を入れると、洩れ電流はP-G帰還抵抗を経由して真空管のグリッドに流れ込み、ヒーターウォームアップから数分間、真空管のバイアスが掛からない状態になってしまいます。
幸い上段のFETの電流制限作用で、プレート電流35mA程度で済むようです。この程度でしたらドレン損失とプレート損失を超えません。


電源投入から5分くらいしますと、電解コンデンサーの洩れ電流が微少になり、バイアスが適正に掛かるようになりますので、35mA流れていたプレート電流はやがて設計値の22mA付近に落ち着きます。



けど、それだとちょっと気持ちが悪いので、P-G帰還抵抗の合計値(100K+22K=122KΩ)よりも、
アウトプットの抵抗値を圧倒的に小さい値(2KΩ)にして洩れ電流がそちらに流れるようにします。

上記のとおり、100KΩ→2KΩに変更してみたところ洩れ電流はP-G帰還の方には流れなくなり、ヘッドフォンを接続しない状態でも適正にバイアスが掛かるようになりました。


そういう訳ですので、回路図を修正しましたのでご参照ください。


現在、零号機(改)はエージングしながら経過観察中です。。。(汗


ハイブリッドμフォロワE90CC零号機(改) 現在エージング中


ちなみに、E182CC初号機アウトプット抵抗を同じく2KΩに変更しました。。。(汗


E182CC初号機アウトプット抵抗を2KΩに変更


何と言いますか、作例がない回路でアンプを製作すると、各部の抵抗値をどんな値にすれば良いかぜんぜん判らない(!)ので、いろいろ問題があったりしますので、検討&手直し作業しなければなりません。


とりあえず、この週末は零号機(改)の様子見です。。。(汗




コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
実物大ヘンリエッタで購入したドールは、
○○○ doll 120cmボディ
 (半角小文字を入力)

コメント:

トラックバック