6RHH2-PCL86~1万円真空管アンプ(2)2011/04/18 09:35

6R-HH2を初段にしたPCL86シングルアンプを設計していきます。

真空管アンプの製作費は、トランス類で決まってしまうので、
まず最初に使用するトランスを決めてしまいます。

製作費を安価にする為に、電源トランスは、ラジオ少年BT-2V
出力トランスは、春日無線OUT41-357 Sタイプとして、
それに合わせてロードラインを検討します。

ちなみに、PCL86のヒーターは、6.3Vシリーズ接続の12.6Vで点火することになります。
許容電流に対して消費電流が少ないので、ヒーター電圧は13V以上と、
普通は高めに出るはずなので、それを期待しているのですが。。。

ラジオ少年の電源トランスは、果たしてどうなるでしょうか?。。。(大汗



【出力段】の設計

BT-2Vトランス 出力電圧160V 許容電流60mA 60mA×0.64=38.4mAですので、
ブリッジ整流の場合の電源トランス許容電流は、約38mAです。
一方、OUT41-357Sタイプ出力トランスの許容電流は、15mAです。

出力トランスの許容電流が15mAですから球のバラツキを考慮すれば、
回路に流すプレート電流は12.5mAくらいでしょうか?

以上の事から、特性図にプレート電流12.5mAのラインを引いて、
電源トランスの出力電圧160Vですから、だいたい160V周辺のプレート電圧の交点付近で、ちょうどバイアス線が通る所を探します。

そうすると、
プレート電圧155V、プレート電流12.5mA、バイアス-5V、
あたりが良さそうだという事になります。

PCL86五極部の三結時内部抵抗は3KΩくらいですので、その2倍は6KΩですけど、出力トランス端子に6KΩはないので7KΩのロードラインを引いてみます。

五極部の三結特性図は、サイドコンタクト球EL3三結特性図を使用します。
http://www.mif.pg.gda.pl/homepages/frank/sheets/046/e/EL3.pdf


クリックで拡大


上記のロードラインと、ゼロバイアス線との交点のプレート電流は、
およそ24mAくらいなので、その1/2は、12mAですので、
どうやら電力効率最大の動作点と、それほど差異はないようです。

引いてみたロードラインは、ハズレではなさそう。。。(ホッ)


従って、動作基準点は、

プレート電圧155V、プレート電流12.5mA、バイアス-5V、
負荷7KΩ、カソード抵抗390Ω


とします。


出力段の動作点が決定したら、後は【B電圧】を求めます。

プレート電圧155Vにバイアス電圧5Vを加えた、
対アース電圧のプレート電圧160Vに、
出力トランス直流抵抗(DCR)電圧降下分を、さらに加えたものが、
【B電圧】です。

春日製OUT41-357の出力トランス一次側/直流抵抗(DCR)は、
330Ωですので、電圧降下は、

(プレート電流)0.0125A×(DCR)330Ω = 4.1V

160V+4.1V= 164.1V

これが、いわゆる【B電圧】で、これを求めないと設計できないという、
回路のキモです。


次回は、初段のロードラインを設計しようと思います。

(次回につづく)