6414-PCL86ロードラインの引き方(1)2011/04/07 14:13

初心者のために、真空管アンプ設計のロードラインの引き方を解説していこうと思います。

いちおう、真空管アンプキットラ技/MJ等の回路を製作した事があるけど、ロードラインを引いてオリジナルのアンプを製作するまでにはいかない。
というレベルを想定しています。

春日無線の店頭で雑談していると、『けっこう沢山の人がロードライン引けなくて、みんなそこで引っかかるんだよね。』みたいな事をよく聞くので、
ロードラインの引き方について、簡単に説明しようと思います。

真空管特性図三定数(gm、μ、rp)等が判らない人は、
木村哲著 情熱の真空管アンプ 等の書籍で、まずは自習してください。
http://www.amazon.co.jp/dp/4534037406

さすがに、ブログで最初から説明するのは無理です。。。(汗

ちなみに、上記の内容はネット上でも公開されていますけど、
http://www.op316.com/tubes/tips/tips0.htm
書籍を購入すれば印税が著者に入るので、著者に敬意を表して書籍を購入した方が良いのでは?とか個人的には思います。
ネット上のマニュアルを読んで、内容に納得したら書籍を購入する。
みたいな感じでしょうか???

まあ、そのあたりの判断は各自の自由です。。。(汗


本題に戻ります。。。


6414-PCL86シングルですけど、PCL86のヒーター電圧が14.5Vなので、春日無線の電源トランスKmB-90T/90Fの使用を想定します。
http://www.e-kasuga.net/goods.asp?id=838
トランスのヒーター端子が、0V-6.3V-12.6V-14.5V AC 0.9Aで、
そのうち0.6Aが、PCL86で消費されるので、0.3Aが余ります

その余った0.3Aを利用して、低内部抵抗カスコード管コンピューター管で、PCL86の五極部をドライブしよう!というのが今回のアンプのコンセプトです。

300mAシリーズの球ですから、使用できるのは、
12.6V 0.3A 以下の球
6.3V 0.3A 以下の球
になります。

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6414は12V点火して、12.6V 0.225A として使用します。
6DJ8系ですと300mAシリーズの、69227DJ8あたりになります。



さて、一方のPCL86ですけど、
五極部の三結特性図は、サイドコンタクト球EL3三結特性図を使用します。
http://www.mif.pg.gda.pl/homepages/frank/sheets/046/e/EL3.pdf

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長島氏が設計した春日無線の旧PCL86アンプは、
http://www.e-kasuga.net/amp_pdf1/PCL86-ST.pdf
EL3三結代表特性の、
プレート電圧250V、プレート電流20mA、バイアス-8.5V、負荷7KΩ、
カソード抵抗425Ω 
を参考にしているので負荷7KΩ、カソード抵抗が430Ωだったりします。

ネット上には、『 JK1EYP真空管アンプの自作 』サイト様の
http://park21.wakwak.com/~eyp/jk1eyp/amp/PCL86main/PCL86_DATA/PCL86data.htm
PCL86三結特性実測図がありますけど、上記のEL3三結特性図と、
ポイントをいくつかピックアップして比較してみると、よく一致するので、
私個人は、EL3三結特性図を使用しています。



今回の6414-PCL86シングルの出力段PCL86(T)の動作条件は、

プレート電圧210V、プレート電流17mA、バイアス-7V、
負荷7KΩ、カソード抵抗430Ω 


ですけど、試しに両方の特性図に、上記の動作点、
プレート電圧210V、プレート電流17mAをプロットしてみれば、どちらのグラフでも-7Vバイアス線が通るという事が確認できると思います。

このあたりの話は、真空管アンプ製作ベテランの方々は良く知っている所なのですけど、初心者の方はあまりご存じないかと思って書きました。


例えば、6922-PCL86(五極部のみ使用)のアンプを製作すれば、
それはつまり、6DJ8-EL3アンプなんだ!?
と、脳内で妄想すると製作意欲が湧くかもしれません。。。(汗


それでは、次回は実際の設計を書きたいと思います。

(次回につづく)